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過去の淡い想い.2 ページ24

「おや?」


1人歩いていると段ボールに入れられた赤子を見つけた。
箱には手紙が入っており、中身を確認する。


“桜木Aです。
女の子です。
美人になる予定なので宜しければ貰ってください“


なんとも適当な手紙に松陽は苦笑いを浮かべた。


「君も1人なのかい?」


松陽が話しかけながら赤子を抱き抱えると、その赤子は目をゆっくり開いた。
真っ赤な瞳。
この子は自分と同じく迫害を受けた子だと理解した。
大方、母親などが守るために道端へと捨てたのだろう。


「私と一緒に生きますか?」
『あう....』


まるで返事をしたかのように松陽の頬に両手を伸ばす赤子。
それに松陽は微笑んだ。
母性と言うものは知らぬが興味が湧いた。


松陽はそのまま抱え、夜道を2人で歩いた。
満月が足元を照らしていく。




_____500年目の生。
呪われた生の中で抗うことが出来た理由は君ですよ。

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作者名:たらんちゅらん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=f429723d20d469671ae73cdd3305960c...  
作成日時:2020年8月2日 21時

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