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プロローグ ページ1
冷たく光る刀身は、抜けばたちまち大気中の蒸気を表面に集める。
たぐいなき刃には希望が秘められている。
そり返った細身の背は、精妙と優雅さと最大の強度を一つに結ぶ。
女は敵陣に囲まれながらも恐怖の感情を抱かなかった。
そればかりか顔に飛び散った紅い血を口角を上げながら拭き取る。
女は敵ではなく遥か遠くを見据えている様だった。
「女1人如きに手こずるなｯ!!!!殺せｪｪｴｴｴ!!!!」
女1人に大勢の敵が攻め込んで来る。
しかし女は怯むことなく刀を構えると次々に容赦なく切って行く。
返り血を浴びようと止まることなく、女は突き進む。
その姿を見た者は語る。
“紅き狼虎“だったと。
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作者名：たらんちゅらん
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=f429723d20d469671ae73cdd3305960c...
作成日時：2020年8月2日 21時
