〈文スト〉黒猫 (ページ5)

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私は幹部室に戻ってきた。

｢、、書類の整理しよう｣

なにかしていないと太宰さんの
ことを考えてしまう。
今は中也さんの補佐なんだ、
中也さんの為に頑張らないと。

｢あ、そういえば人虎についての資料
芥川くんに渡してからまだ返して
もらってない｣

部屋に戻ってろと言われた手前(2回目)
また出たら怒られそうだけど、、
取りに行かなきゃ、首領にも
報告しなきゃいけないし、、

｢よし！さっさと取りに行って
戻ってこよう！
確か、通信保管所に記録してたよね｣

(通信保管所)-ｶﾞﾁｬ

｢えっと、、あ、あったあった！
急いで戻らないと、中也さん
帰ってきちゃう｣

ドアに手をかけたその時、
外からもドアを引っ張られた。
そこにいたのは、

｢｢、、、、｣｣

｢な、なんでここに、、？！
太宰さん、、｣

｢やぁ、こんなところでまた
会えるなんてねA。ちょっと野暮用さ｣

さすがの太宰さんも驚いたらしく、
お互いに目を見開いてしまった。

｢、、私はもう戻りますので｣

太宰さんを横切ろうとしたとき、
手を捕まれまた部屋に戻されてしまった。

｢さっきの話がしたいんだけど｣

手を強く掴まれていて解けない。
私は太宰さんの目を見つめハッキリ言った。

｢お話しすくことはなにもありません｣

2人の視線が混じり数秒の沈黙が訪れる。

痺れを切らした太宰さんが口を開いた。

｢A、、本当にすまなかった｣

そう言うと握っていた手を離した。

｢、、失礼します｣

私はまた手をドアにかけて、
後ろにいる太宰さんに微笑んで言った。

｢太宰さん、、私は別に貴方を
恨んだりなんかはしていませんよ｣

今度こそ部屋を後にした。