貴方の幸せは私が葬る

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ジャック side

目を開けると、そこにあったのは、
知らない天井と、
優しい灯と、
温かな香りと、

｢ジャック！｣
｢ジャック様！｣

ずっと探していた可愛い可愛い二人の姿。


『ミク！ グミ！』
思わず二人を抱き締める。

『良かった。無事でよかった……』
ミク｢ジャック、もう大丈夫？｣
グミ｢痛い所は御座いませんか？｣

『ありがとう。もう、大丈夫』
そう言って辺りを見渡す。
ここはあの海沿いの宿場だろうか。
綺麗なんだな、中。
誰かが運んでくれたのか……。

『……そう言えば、大丈夫だったか？私を運ぶの、大変だったろう』

ミクとグミが顔を見合わせる。

グミ｢実はジャック様、それがですね……｣


不意に寝室の扉が開き、人間が入ってきた。
｢ん？嗚呼、気が付いたか……｣

私は咄嗟に身構える。
が、ミクとグミは怖がる様子が微塵もない。
それどころか、｢痛い所はないそうです｣｢そうか、良かった｣｢手に持ってるの何!? 肉!?｣などと会話を交わしている。
親しげに。

知らず知らずのうちに娘に彼氏ができた親の気持ちってこんな感じなんだなぁ。

ではなく。



それよりも真っ先に疑問に思ったのが、声だった。
聞き間違えることなどありえない程に聞き慣れた声。
耳だけではなく、文字通り心でも聞いていた声。

『ォオ、オ、オロバスか……？』
情けない程に声が裏返る。


｢あぁ、そうだ。お前の、オロバスだよ｣
そう言ってその人間は優しく笑った。

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ラッキーカラー

あずきいろ

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