貴方の幸せは私が葬る

終幕 〜シンデレラ〜 ページ25

ジャック side

任務は無事完了した。
王子はショックでうわ言を言っているが、
もう2、3日経てば、シンデレラを忘れるだろう。

王子が馬鹿だからではなく、
あの夜私がシンデレラを殺した事により、
元からシンデレラは居ないことになったからだ。

死体も、身元不明の女となり、
シンデレラの母親も死んでいない。

勿論、継母達もあんな怪我を負わない。

王子も、独身のままだ。
まだ政治について熱心に勉強をしているだろう。
尤も、あの王子ならすぐに他の女に惚れそうだが。


任務が終わった次の日、協会から報酬が来た。
半年は働かなくていいレベル、
とだけ言っておこう。

本人は殺しても、物語はのこるため、
人間の国の人々はこれからも
皆シンデレラに憧れを持つのだろうか。

どうやらシンデレラのその後には、
継母と姉達の復讐ストーリー説もあるらしいが、実際はどうなのだろうか。

私には知る由もないか。
面倒な事に首を突っ込みたくはない。


また性別、年齢共に不明な人間の形をしたモノとして、次の任務を待つだけだ。




棚に飾られたガラスの靴は、
どこか血の色を含んでいる様だった。






第一幕 シンデレラ これにて終演

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ラッキーカラー

あずきいろ

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