【東京喰種】レンズ越しから見る世界【霧島絢都】 (ページ37)

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26枚目～アヤトside～ページ37

1度はAを実験台にするつもりだった。Aが実験台になれば喰種同士で真剣に愛し合える気がしたからだ。

でもそれじゃない。
俺が好きなのは…

人間として強く生きてる
Aなんだ。

ア「Aｯ!!」

勢いよく扉を開けた。
目の前には嘉納と話をしてるAの姿があった。一つも変わらない姿でAは話し出した。

貴「アヤトくん!!来てくれたか」
ア「……」

何も言わずに俺はAを抱きしめた。
「苦しいよ」と声がしたけど離さなかった。

貴「寂しかった？それとも怖かった？」
ア「どっちもだよ」
貴「―――ﾊﾟｼｬｯ―――」

ア「おい！なにしてんだよ…」
貴「滅多に見せない顔だったからねぇ」

その後俺は話を聞いた。
嘉納とAは親子という設定を演じるらしい。しばらくアオギリに留まり、嘉納の研究が終わり次第、帰れるらしい。

親子じゃない事がバレたら本当に殺されると嘉納に脅された。Aは相変わらず俺の心配ばっかりだ…

貴「アヤトくん、自分の命は大切にね」
ア「人の事いえんのか？Aこそ大切にしろよな」
貴「はいはーい！」

いつまで経っても、俺は…

想いを伝えられない。