7話 ページ9
それから京介たちと模擬戦やったり、陽太郎と遊んだり、雷神丸をモフモフしたりしていると、辺りは暗くなり、ハロウィンパーティの準備も出来ていた。
「出来たぞ。ほら、冷めないうちに食え」
「え、レイジさん凄過ぎない?」
私が目の当たりにしたのは、色鮮やかな料理たちと、飾られた部屋。
もう、見た目だけでも、プロレベルである。
「本当に凄いよね。レイジさんが殆どやっちゃったし」
「お前らは、つまみ食いしてただけだろ、栞、迅」
アハハと言いながら笑い合う二人。
私は椅子に座り、陽太郎は私の膝の上にちょこんと座る。
ヤバい、マジで可愛い。
「あ、こら陽太郎。真衣が迷惑でしょう」
「あー、栞大丈夫だよ。可愛いから許す」
「なんじゃ、その理論は」
そんなやり取りを続けている間に、いつの間にか皆席に着いていた。
そして、いよいよハロウィンパーティの始まりである。
私は、レイジさん手作りのパンプキンパイを口いっぱいに頬張る。
ホクホクしていて、甘みと口全体に広がった。
ヤバい、レイジさんヤバい。
その他にも、ミートパイや、スゥイートポテト、ケーキ何かも置いてあって、本当に美味しそうである。
流石、超万能筋肉と思いながら、美味しい料理たちに舌づつみを打った。
******
現在時刻は11時。
既に陽太郎は私の膝の上で眠ってしまっていた。
そう言う私も夢現なのであるが。
「はぁー、楽しかったー。ありがとね、急なのに来てくれて」
栞は、私に笑いながら話しかける。
「いやいや、私も楽しかったよ。こっちもありがとね」
「そう、なら良かった。そうだ?今日は泊まってく?」
栞は私にそう提案した。
有難いが、生憎着替えを持ってきておらず、ごめんとだけ言って、帰る準備を始める。
「お、もう帰るのか。それじゃあ、俺が送っていくよ」
座ってぼんち揚を食べていた迅さんは、立ち上がって、私と共に出ていく準備をし始めた。
いつもなら遠慮しているが、夢現の私に心の声なんてあまり届くはずも無いので、有難く送って貰うことにした。
それから、夜道を迅さんにエスコートしてもらいながら家に帰り、静かな家に入ると、すぐ様部屋に向かい、電気も付けず、布団も被らず、ベッドに倒れ込んだ私であった。
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作者名:panrou x他1人 | 作成日時:2018年10月24日 1時