6話 ページ8
私はすぐ様玄関に向かった。
「お、真衣来ていたか」
「来ていたかって、迅さんが呼んだんでしょう・・・」
私は呆れていると、桐絵以外の残りの玉狛メンバーも、ぞろぞろ荷物を持って入ってきた。
それらは、今の時期・・・と言うか今日にピッタリのアイテムたちであった。
「まさか・・・」
「そのまさかだよ。分かるだろ、心も読めるんだし」
確か、元は秋の収穫を祝ったり、悪霊を追い払ったりする宗教的な祭りか何か。
つまりは、ハロウィンである。
要するに、ハロウィンパーティをしようという事らしい。
私が大まか今回の目的を察すると栞と迅さんは、
「いやー、やっぱり心読んでもらうのは楽でいいねー」
「だな。心の声で全部分かってくれるもんな」
等と呑気に言っていたが、そんな事を思ってくれるのはここらの人達だけだろう。
まあ、ハロウィンパーティならば模擬戦を挑まれることは無いだろうから、参加するかを確認され、私は2つの返事で返した。
そして、もう一度玉狛のソファーに戻ると、小南だけでなく、京介や、陽太郎、雷神丸も居た。
「お、真衣。久しぶり」
「久しぶり。ちょっと、身長伸びた、京介?」
「どうでしょうね。あ、ハロウィンパーティ始まるまでに1回模擬戦しませんか?」
「あ、私もー!」
桐絵はさっきやったでしょと突っ込む。
てか、私の中ではまたランク戦かと思ったが仕方が無い。
因みに、京介は私と従兄弟である。
昔から、もさもさイケメンだったが、成長して、更にカッコよくなったなとしみじみと思う。
よく昔は、一緒に遊んでいたものだったな。
私が昔の思い出に浸っていると、陽太郎が私に気がついて、こっちに来た。
「おお、真衣ではないか。久しぶりだな」
「うん、久しぶり」
笑顔でそう言って、私は陽太郎を抱っこする。
いやー、小さい子供はやっぱり心の声が可愛いし、綺麗なものだ。
それに、心で思ったことを直ぐに実行しようとする純粋さなど、成長するにつれて、失われて行くものを持っているため、私は小さい子供は本当に私は可愛いと思える。
「あ、そうだこれあげる」
そう言って、私は陽太郎に常に入っている甘いお菓子をあげる。
「おー、真衣ありがとう!」
そう言って、私から飛び降りてあげたお菓子を開封し、口に入れ、幸せそうな顔をする陽太郎。
やっぱり、可愛い。
常々、私は子供に甘いなと思ってしまう今日この頃であった。
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作者名:panrou x他1人 | 作成日時:2018年10月24日 1時