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39話 ページ45

あれから数日後、三雲くんはめでたくB級に昇格したらしい。


クビの件も一緒に解決出来て、取り敢えず一安心だろう。


と、そんなことを思いつつ、私は三門市をブラブラと放浪していた。


特に目的はなく、途中に美味しそうなものがあれば、それらを食べ歩きながら、ブラブラしているのである。


まあ、今日はオフなので誰も文句は言うまい。


だが、折角なので玉狛の皆にたい焼きでも買っていくことにした。



******



たい焼きを買った後、私は玉狛へ自分用のたい焼きを食べながら、帰っていた。


河川敷の方まで来ると、聞き覚えのある声を聞いた。


「ん………あれは………」


覗いてみると、白髪の少年の自転車の練習を、可愛い少女が手伝っているというものだった。


白髪の少年は勿論、遊真君のことである。


そして、しばらく鑑賞していると、遊真君が河に落ちていった。


「って、何やってんの。しょうがないな」


そばに居た少女も遊真君を引き上げようとしていたので、私も手を貸すことにした。


「大丈夫?私も手伝うよ」


「え、ああ。ありがとうございます」


そんなやり取りを交わしつつ、私達は2人で遊真君を引き上げることに成功した。


「ふぅー、助かった。危うく、折角買った自転車が川の藻屑になる所だった。それにお前、ずぶ濡れじゃん。風邪ひくぞ?」


いや、こっちのセリフだわ。


「君の方がずぶ濡れだよ」


そう言って微笑む少女と、つられて笑う遊真君。


その後2人は自己紹介をし合う。


てか、遊真君私に絶対に気がついてないよね?


私空気じゃん。


「お、早川さんじゃん。いつの間に?」


やっぱり気がついてなかったか………


「ずっと居たよ。遊真君が自転車ごと川に落ちたところから」


「おお!?それは恥ずかしいところを見せてしまったか」


そんなやり取りをしていると、耳に響くようなサイレンが辺り一帯に鳴り響いたのであった。

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作者名:panrou x他1人 | 作成日時:2018年10月24日 1時

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