2話 ページ3
出水に杏仁豆腐に釣られ(実際、出水もそんなこと言ってないが)ランク戦をする事になった。
「それじゃあ、10本勝負で行くぞ」
そう出水が私に尋ねてきたので、うんとだけ答えトリガーを起動し、弧月を構える。
今日二戦目のランク戦。
正直面倒だが、早く終わらせて杏仁豆腐買ってもらわなきゃ。
絶対3個以上は買わせてやる・・・
そう、決意して少し本気を出すことにした。
「出水ＶＳ早川 ランク戦10本勝負開始」
「んじゃ、行くぜー！」
まずは、手始めにトマホークか。
メテオラとバイパーを瞬時に合成させて、私に向けてきた。
相変わらず早いな。
さすが、天才型射手。
そう思いながら、撃ってきたトマホークを全て最小限の動きで避ける。
心が読めるから弾道なんて、手に取るようにわかる。
「うわー、やっぱこいつヤベェな。俺のトマホーク掠ってすらいねぇし」
そして、私は驚いている出水に躊躇無く突っ込んでゆく。
拳銃からバイパーを出水に向けて撃つ。
しかし、これは全て全シールドで防がれた。
つまり、私の勝ちだ。
全シールドで攻撃の出来ない出水を、シールドごと弧月で叩き斬る。
出水の戦闘体から多量のトリオンが煙を吐き出しながら溢れ出る。
よし、一本目先制できた。
「さあ、早く終わらせよう！」
私はそう気合と、面倒くささの混じった言葉を出水に言って、私達は2戦目を始めた。
*****
そして結局、私は出水の攻撃を1度も掠ることなく出水とのランク戦は終了した。
つまり、圧勝である。
よし、杏仁豆腐ゲットだぜ。
疲れても、杏仁豆腐が有ると考えると少しは心が軽くなるものだ。
それを証拠に、ランク戦を2戦終えた私がここまで元気である。
それは、かなり珍しいことである。
そして、その後、私は出水と米屋を連れ杏仁豆腐をそれぞれ5個ずつ買わせた。
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作者名：panrou x他1人 | 作成日時：2018年10月24日 1時
