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伊「四十八願さん」
僕は扉越しで声を掛けた
『ン〜?どうぞ〜♪』
ガラガラ__
伊「失礼致します」
『そんなに固くしなくていいんですよ?これからここは我が家なんですから〜♪』
伊「……凄い本の量ですね」
壁が本棚で埋めつくしていて、綺麗に本が整理されていた
しかも本棚は天井まである高さ
『本を読むのが好きでしてね…改めて見てみると、結構集めたんですね〜私♪』
伊「…どんな本があるんですか?」
『それはもう分野様々、何から何まであると思いますよ♪』
伊「じゃあ…医療に纏わる本は…」
『もちろんありますよ、読んだ覚えがあります、どこだったっけな〜』
四十八願さんは本棚を端から目を凝らして探してくれた
なんでなんだろう
本当に四十八願さんって不思議だ
鬼なのに…人間を食べるのに……
どうして………
どうしてこんなにも………
『あ。ありましたよ、はい、どーぞ♪』微笑
安心するのだろうか
『善法寺さーん?どうかしましたか?』
伊「あっ…いえ、なんでもありません」
『そうですか、具合悪かったら言ってくださいね、私にでも召使にでも♪』
伊「よ、四十八願さんに言います…!」
『?…全然構いませんよ?♪……そういえば、何か用で来たのでは?』
伊「ハッ、そうでした…実は、部屋がどこだったか忘れてしまって…」
『あぁ、この屋敷は広いですから迷うのも無理は無いです、案内しましょう♪』
伊「お願いします」
四十八願さんは廊下に出て歩み始めた
『夕食はお口に合いましたか?♪』
伊「あ、は、はい…!」
『良かったです…召使の作る料理はとても美味なんですよ、今日の麻婆豆腐なんかは、豆腐が軽く優しい感触で、タレも辛すぎず甘すぎず、癖になる味で、お肉もコロコロしていて〜…』
伊「……フフッ笑」
『?、何か面白かったですか?』
伊「あっス、すみません…」
食レポをしているのが、美食家みたいで…いや、美食家なんだけど……
本当に食べる事が好きなんだなって…
なんか、笑ってしまった
『……良かったです』
伊「え?」
『今日ずっと、笑っていませんでしたから』
伊「ぁ…」
確かに、全然笑っていなかったかも
ずっと怯えていたし、東鬼さんが凄く怖かったし……
でも、四十八願さんも東鬼さんも、一見普通の人間だ
鬼だなんて到底思えない
僕はつい足を止めてしまった
伊「……人間にしか見えないよ」ボソッ
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ねこさん - おお!過去編入るか?入らないか…?やっぱおもしれ―イ!! (2021年10月18日 16時) (レス) @page42 id: ab4164b541 (このIDを非表示/違反報告)
ねこさん - Oh... でも「まだ」ってことは、いつかは…!あ〜僕も作り笑い下手ですねwww嘘もつきますねwww人間ですねwww は〜…。てか忍たまのいさっくん以外の6年たち、なんか勘違いしてそう。続きが読みたい!! (2021年10月15日 10時) (レス) @page39 id: ab4164b541 (このIDを非表示/違反報告)
リング(プロフ) - ねこさんさん» コメントありがとうございます!過去編はまだです( ^∀^)ヌフフ (2021年10月14日 12時) (レス) id: 4477b9e623 (このIDを非表示/違反報告)
ねこさん - 違った。過去編始動しなかった…。いさっくん、鬼になって…。ところで鬼になった元人間って人間に戻すことできるんですかね?ちょっと気になる。続き気になる!!! (2021年10月14日 10時) (レス) @page37 id: ab4164b541 (このIDを非表示/違反報告)
ねこさん - 過去編始動か??!数百年前の真実が知りたいです!!!続きが見たいなー (2021年10月12日 13時) (レス) @page36 id: ab4164b541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リング | 作成日時:2021年9月26日 18時