・ ページ31
部屋を出て分かったけど
この家は凄く立派な造りだった
そして何故かここは空気が凄く澄んでいるような気がする
庭には芯が太くて、それはそれは大きな木が庭の一角に生えていて
そこから庭の塀に列になるように他の木が並んでて
所々地面に突き刺さってるのはなんだろう…
形的に、明かりかな…？
そして大きい池があって、そこに赤い橋が掛かっている
興味本位で、僕は庭に出た
橋に行くと、池には鯉が沢山居た
凄く鮮やかで綺麗な鯉だった
思わず見とれてしまうほど
『その鯉達、綺麗でしょう？私の召使が毎日お世話しているんですよ♪』
伊「ｯ！！」
突然声を掛けられてビックリした
気配がしなかった、足音もしなかった
いつの間に後ろに……
『よく眠れましたか？♪』
伊「は、はい…」
『その鯉はですね、先程も言いましたが、私の召使が大事に大事にしているんですよ♪』
伊「そうなんですか…とても綺麗ですね…」
出会った時は、凄く優しい人なんだろうと思ってたけど
今は怖いと思ってしまってる
『あの木、なんの木か気になりますか？』
伊「ぇ…」
『あの木はですね、全部桜の木なんですよ、春になったら凄い量の桜の花が咲くんです、ぜひ善法寺さんにも見てもらいたいですね♪』
伊「……」
『…怖いですか？』
伊「ｯ、あ、えっと…」
さすがに真正面から怖いですなんて言えない
どう答えようか悩んでると四十八願さんが口を開いた
『すみませんね、怖い思いをさせて……鬼相手ですから、怖い訳ありませんよね』
と、笑って言っていたけれど、どこか寂しそうな顔だった
『…どうしても、貴方とあの食満留三郎という人間を、我々の同胞に迎えたかったんです、人間でいるなんて勿体ない』
伊「…人間が、鬼になれるんですか？」
『慣れますよ、血を与えれば…しかし人間が鬼になっても、我々純血の鬼の様な強さはありませんが、まぁ、普通の人間よりは遥かに強い力を得られます』
伊「……」
『…お前達〜、餌の時間だよ〜♪』
そう声をかけると、鯉達が水面から顔を出した
まるで言葉が分かってるかのようだ
『そりゃあ、我々は鬼ですから、会話できますよ』
伊「！？」
なんで僕が考えてる事が分かったんだろう
四十八願さんが餌を投げると、鯉達は水しぶきを上げて餌にかぶりついた
伊「うわっ！！」
水しぶきは僕の方に集中的に飛んできた
寝巻が濡れてしまった
『おやおや、災難ですね♪』
不運だ…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 37人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ねこさん - おお！過去編入るか？入らないか…？やっぱおもしれ―イ！！ (2021年10月18日 16時) (
レス) @page42 id: ab4164b541 (このIDを非表示/違反報告)
ねこさん - Oh... でも「まだ」ってことは、いつかは…！あ〜僕も作り笑い下手ですねwww嘘もつきますねwww人間ですねwww は〜…。てか忍たまのいさっくん以外の6年たち、なんか勘違いしてそう。続きが読みたい！！ (2021年10月15日 10時) (レス) @page39 id: ab4164b541 (このIDを非表示/違反報告)
リング(プロフ) - ねこさんさん» コメントありがとうございます！過去編はまだです( ＾∀＾)ﾇﾌﾌ (2021年10月14日 12時) (レス) id: 4477b9e623 (このIDを非表示/違反報告)
ねこさん - 違った。過去編始動しなかった…。いさっくん、鬼になって…。ところで鬼になった元人間って人間に戻すことできるんですかね？ちょっと気になる。続き気になる！！！ (2021年10月14日 10時) (レス) @page37 id: ab4164b541 (このIDを非表示/違反報告)
ねこさん - 過去編始動か？？！数百年前の真実が知りたいです！！！続きが見たいなー (2021年10月12日 13時) (レス) @page36 id: ab4164b541 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リング | 作成日時：2021年9月26日 18時
