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櫻井「俺ちょっと御手洗」
「うん」
翔くんの告白を受けてまる10分
あれからずっと、気持ちは上の空
今からでも断った方が良いのかな…
なんて思ったりしたけど
櫻井「こっちこっち」
私に御手洗行くなんて言ってお会計してくれて、おまけにこれ以上ないってぐらいの笑顔で可愛く手招きしてる彼を見たら言える訳もなくて、
ただただ憂鬱な気持ちが私を襲う。
「翔くん、割り勘にしよう」
櫻井「これくらい奢らせてくれよー
ってか誘ったの俺だし」
「…ありがと」
櫻井「ん」
「ん？」
櫻井「…手」
真っ赤な顔で私の手を握った翔くんは、ほんとに可愛くて、
この世の中に、翔くんとお付き合いしたいって思う女性は沢山いるんだろうなと思ったら申し訳なくなった。
「雨、やんだね」
櫻井「だね、、んじゃ行くか」
「え？こんな時間どこか行くの？」
櫻井「この時間だから行くの」
翔くんの力強い手に引っ張られて、私は電車に乗りこんだ。
都会の夜景に背を向けて、2人で椅子に体を預けた。
私は、翔くんが迎えに来てくれるって言うからてっきり車で出かけるんだと思ってた。
「ねぇ、なんで歩いてわざわざ迎えに来てくれたの？」
櫻井「皆傘もって出ちゃったからモモの分無かったでしょ？」
「そっか。ごめんね、お仕事お疲れなのに、」
櫻井「仕事は疲れたけど、モモの顔見たら元気でた」
「そっか。良かった」
2人でひそひそと笑う。
「雅紀、元気かな？」
櫻井「あいつのことだから元気だろ」
「そうだね」
櫻井「智くんと潤、寂しいかな？」
「2人だもんね」
櫻井「最近6人揃わないな」
「そうだね…皆忙しいからね」
ふと、和のことを思い出した。
「和、元気かな」
櫻井「元気にやってるらしいよ」
「私には連絡ないのにね」
櫻井「まぁあいつも色々あるんだよ」
「どこ行くかくらい言ってくれたって良かったのにね」
櫻井「そんなにあいつが気になるのかよ」
「気になるとかじゃないけど…」
櫻井「モモが気になるかどうかはもういいよ。ニノは恩人なんだろ？」
「だけど今は俺の時間。俺だけ見てよ」
「翔くん…」
駅員「次は終点、○○、○○」
私たちを乗せた電車派終点に近づいていた。
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作者名：YAGI | 作成日時：2018年4月28日 23時
