突然死んだらあんスタ世界で赤ちゃんから人生やり直しらしい。

Halloween文化祭準備 ページ34

零「おいおい。それ大丈夫なのか？」


『大丈夫です！』



前が見えないほどの布や型紙、装飾品の山に呆れた様に視線をむけるのは先輩である零先輩


なんだかんだで委員会が同じである先輩はしょっちゅう私の世話を焼きにきてくれる



零「天祥院のお嬢ちゃんは人を頼る事も知らないのかよ。ほら、俺様ちゃんが持ってやるから」


『んー…私こう見えて力あるんです。ほら、ちからこぶー』



と、言いつつも力こぶはそんなにないんだけども

それを見て零先輩は強がりも大概にしとけ、とでも言うようにため息をつきながら3分の2荷物を持ってくれる


零「白雪姫、凛月と演じるんだったか？」



『そうなんですよね。白雪姫と吸血鬼……ミュージカル要素を取り入れた長編劇なのでりっちゃんののびのびした歌がいかされるかと』


衣装も時間をかけて作った自信作だと胸をはると零先輩はいきなりこちらを振り返り頬に手を添えた



零「はぁ……やっぱり。夜行性でもない嬢ちゃんが無理に徹夜して衣装作るもんじゃね〜だろ」


これだから頑張る度合いが分からないと困ると言い頭に手を当て零先輩はスタスタと歩く




『あの、先輩？倉庫こっちですよ？』



零「そんな寝不足の下級生放って置くかよ。保健室いくぞ。先輩からの命令だ」


零先輩はによくなんとなく怖い印象を持たれがちだけどやっぱりこういう姿は頼れる先輩っぽさが伝わる。



『零先輩って意外と優しいですよね』


零「意外とってなんだよ。意外とって……俺はいつでも優しいだろうが」


文化祭ムードに包まれた廊下に
吸血鬼な先輩との和やかな笑いが響いた









零「つうか何時間寝たんだよ？」


『えっと……あ、1時間は寝ましたね』


零「今すぐ寝ろ。もう話さなくていいから」

『えー…』


寝ろと言った零先輩の真顔は本当に怖かったです

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