薄桜鬼〜三番組組長の右腕〜

戦います ページ14

貴｢...｡｣
何のつもりだ､と言うように風間さんを睨みつける｡
風｢ここはそういう場所でもあるだろう？｣
ニヤリと意地悪い笑みを浮かべる風間さん｡
私はまだ口付けもその先も経験がない｡
貴｢やめっ...
天｢おやめなさい､風間｡｣
風｢...天霧｡｣
天｢風間家頭領ともあろう者が､らしくありませんよ｡｣
風｢知ったようなことを。｣
私に視線を戻した風間さんはすっと身を引いた。
風｢また相手を頼むぞ咲衣よ｡｣
貴｢お待ちしておりんす｡｣



貴｢...ありがとう､ございました｡｣
風間さんが去った後､まだそこにいた天霧さんにお礼を言う｡
天｢あなたのような方をこのような場へ出すとは､あまり感心しません｡｣
貴｢...｡｣
天｢これ以上あなたは汚れるべきではない｡｣
貴｢...関わるな､と？｣
天｢忠告はしました｡私もこれで｡｣
天霧さんは何を思ってあんな事を言ったんだろう｡
けれど1つだけわかる｡
千鶴の身はこれから風間さんに狙われる｡
きっと千鶴が風間さん達と同じ鬼だから｡
そしたら新選組の皆さんは命懸けで戦う。
私はそれを黙って見ていられる？
絶対に無理だ｡
...天霧さんは新選組から離れろと言いたかったのですか？
立ち上がり着物と髪の乱れを直す｡
こんな姿､千鶴にだけは見られたくないなぁ｡
まぁ皆さんにも見せたことはないしきっと大丈夫｡
これは私にしか出来ない事､だからー
貴｢私は戦います｡｣
顔を引き締め､明かりへと歩みを進めた｡

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