守るもの ページ10
井上さんと共に淀城へ山道を急ぐ。
しかし淀城の城門は固く閉ざされ私達は援軍を呼ぶどころか発砲され逃げるしかなかった。
井｢この森を抜ければ合流場所だ。｣
前方に３人の影を見つけた。
貴｢井上さん、あの人達ー｣
土方さん達では、と言おうとした時、1人の男が銃をこちらに向けたのが見えた。
貴｢井上さん、危ないっ！｣
井｢雨宮君っ！｣
井上さんをかばい前に出ると、その前に井上さんが入り打たれてしまった。
貴｢井上さんっ！｣
井｢逃げなさい、雨宮君。｣
貴｢なにを言っているんですか、私だけ逃げるわけにはいきません！｣
井｢いいから行きなさい！そしてトシさんに伝えて欲しい。...力不足で申し訳ない。最後まで共にあれなかったことを許して欲しいー。最後の夢を見させてくれて感謝してもしきれないとね。｣
井上さんは刀を抜き3人へ駆け出すが、怪我をしている上、3人を相手にするなど勝敗はわかりきっていた。
男｢こいつの首を手土産にすりゃ、薩長も喜んで迎えてくれるかもしれんな。｣
貴｢自分達の旗色が悪いと思ったらすぐ寝返るなんて、あなた達は武士の風上にもおけない。｣
男｢なんだとっ？！｣
ムキになり斬りかかってくる3人を斬り伏せる。
貴｢...井上さん。｣
風｢京にいる各藩に朝廷からの密書が渡った。薩長軍が錦の御旗を立てる、味方せよ。とな。｣
音もなく風間さんが背後に現れた。
貴｢錦の御旗...。つまり今や薩長が官軍、徳川が逆賊だと。｣
風｢薩長は徳川を潰す。所詮中身は権力と金の奪い合いだ。相変わらず人間は愚かな生き物だな。｣
貴｢私欲のために戦っている人達ばかりではありません。｣
風｢新選組か。だが俺とて金や権力に興味はない。俺と奴らの何が違う。｣
貴｢彼らはー｢俺達は守るものがあるから戦っている。｣
土｢己のことだけを考えてるお前と一緒にするんじゃねぇ。｣
貴｢土方さんっ！｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 36人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
悠子(プロフ) - 幸せな終わり、最高 (6月14日 20時) (
レス) @page35 id: 111cc98bac (このIDを非表示/違反報告)
咲耶(プロフ) - 最後まで読んでいただきありがとうございます！そこまで思ってもらえるなんてとても嬉しいです！ありがとうございます^^* (2018年12月29日 19時) (レス) id: 5d27d89fab (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 涙が止まりませんでした………あぁこの二人の娘になりたい（泣） (2018年12月29日 2時) (レス) id: 98b8c85960 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲耶 | 作成日時：2017年5月10日 21時
