あ”ー、はいはい、どうせ僕がどうしたってカモですよ！もう！【文豪ストレイドッグス】

書類が三十七枚 ページ39

奏鈴side


奏鈴「はぁ...また入 水してんのかよ...、
面倒くさ」


しかもこの川長いし。と呟く。


奏鈴「探すの大変なんだよね...って、うわっ！？！？」


ザブン、と水に落ちる音がした。



目を開けると、


目の前が水の色だった。



神秘的と思ったのも一瞬、



ゴボゴボと息を吐く。


息が苦しい。


しかも、手が掴まれていて、水面に上がろうにも上がれない。


苦しい、


息ができない。



...ん？



“手が掴まれている”、？


...真逆と思い、横を見ると、



探していた張本人が、僕の手を掴んでいた。


奏鈴「......！！！！」


ザバッ、と水面にようやく上がれた。


奏鈴「ゲホッ、ゴホッ、
何...すんだ...よ、おさ...む...！！！」


怒りを込めて睨んだ。


...何故かニマニマしている。


...は？？？？？


太宰「はぁ...やっぱり死ぬのは心中に限る！」


奏鈴「僕を...巻き込むのは...や！め！ろ！や！」


本当に、やめてほしい事だ。


太宰「えー」


奏鈴「...」


太宰「あ、ごめん...、
だからそんな目で見ないで！？」


奏鈴「見るだろ、普通」


太宰「...ぴえん」


そんな大人が言っても可愛くないぞ、と言ってやりたいが、言わなかった僕は偉いだろうか。


奏鈴「っぷし！
...あ”ー、ざぶい”」


太宰「私が抱きしめて暖めようか？」


奏鈴「アンタも濡れてるだろ、
莫迦か？あ、そっか、自 殺莫迦か」


濡れてる人同士が抱きしめあったら...


濡れ+濡れ=ビシャ濡れ、という方程式ができるほどすごい濡れのダブルパンチだ。


太宰「酷い！！！」


奏鈴「だってそうだろ？
...っくし！」



...そろそろ屋内に行ってあったまった方がいいぞ、これは。

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