落ちて、堕ちて、陥ちる。【文豪ストレイドッグス】

落として...29 ページ37

ちょ、朝まで飛ばす、やばい、本当に頭狂いそう
￣￣
Aside


A「ん...」

敦「おはようございます！」

A「あ”ー...あだまいだい...」

敦「え、頭打ちました？」

A「そんなことはない...」


ぐっと足に力を入れて、


立ち上がろうとしたら...


A「あ...」フラッ

敦「わっ！？
...っとと、危ないですよ？」

A「...また熱でもあるんじゃないかな」

敦「確かに」

A「ちょっと熱測ってくる」

敦「はい、行ってきてくださいね」


スタスタ...


A「...」


...


数分後


A「あー、やっぱりね」


39.8...


なんでかな...？


敦「どうでした...？」

A「ん...」

敦「...わー」

A「あー、自覚した途端、やば、い」


待って、本当にやばい


A「...やば、目の前が...ぐにゃぐにゃに...」

敦「え、あ、え！？」

A「なーんつってー、嘘だよーん」

敦「心配した僕が馬鹿でした」

A「ま、1割冗談で9割本当」

敦「え」

A「私、風邪引きやすいのかな」

敦「あ、そういえば、太宰さんから早く風邪の治る方法聞いたんですけど」

A「ろくな事じゃないでしょ」

敦「あ、先言わせてもらっていいですかね、
人に移すと話す治るんですよ」

A「はい、ろくな事じゃなかったー」

敦「そうですよねー」

A「...ケホッ、ゲホッ...あ”ー、喉痛い...」

敦「のど飴持ってきましょうか？」

A「お願い...」


......



敦「持ってきましたよー」

A「あ”り”がど」

敦「すごい声の荒れようですね」

A「...なんつって、今のは嘘」

敦「今のは？」

A「うん、後から嘘吐くかもだしさ」

敦「へー」

A「冷たいなぁ」

敦「態度ですか、それとも？」

A「気温と態度を掛けた」

敦「わー、面白くないですねー」

A「...」

敦「え？
あ、僕、Aの気に触れちゃいましたか？」

A「え、あ、ごめん、眠くなっちゃって」

敦「よ、よかった...怒ってなくて...」

A「怒るわけないけど、
だって慣れてるし」

敦「な、慣れてる？」

A「うん、探偵社でも面白くないって言われるし」

敦「それはそれで悲しいような...」

A「まーね」

敦「まーねって...」

A「私ね、随分前に、悲しいって感情、忘れちゃったんだよね」

敦「え？」

A「他の感情は、ちゃんとあるのに、
泣くっていう感情が、ぽっかりなくなっちゃったんだよね...」

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