ニセモノ05 ページ6
「まだ、俺がいい?」
私を壁に押し付け、そう聞いてくる彼。鼻と鼻がくっつきそうでビックリしている。
「ねぇ、どうなんだい?」
そう私を急かす彼。
だけど、私は自然と落ち着いていた。初対面の人にこれだけされて普通は嫌がるのかもしれない。
『貴方が、いいです』
私がそういうと彼は驚いたのち、呆れた感じのため息を吐いた。
「本当に馬鹿だね、君は」
でも、嫌じゃなかった。
「普通、初対面の人ここまでされたら嫌だろう」
だって貴方、本気じゃなかったから。
「どうしてまだ俺を選ぶんだ」
『だって貴方は優しいので』
すると彼は双眼を少し見開く。
「どうしてそう思う?」
ニヤッと怪しく笑う彼に私は迷わず言った。
『だって、こんな都会の真ん中でナンパなんて珍しくないのにわざわざ助けてくれたじゃないですか。普通なら出来ませんよ、ああゆうの』
私が言うと彼はふっと目を伏せた。
「本当に、馬鹿だな」
『むっ、まだ言うっ!?』
私の反応に目を伏せていた彼がこちらを見る。
そしてスッと目を細めて笑った。
「いいよ、なってあげよう。偽の恋人に」
『えっ、本当ですかっ!?』
「ああ、付き合ってあげるよ」
『あ、有難うございます!!』
「ただし、やるからには徹底的にやるからね」
そう言った彼は妖艶に微笑む。
『え”』
勝手に選んどいてなんだが、この人とやっていけるか心配になって来た……。
こうして、私たちの偽の交際が始まった。
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にくじゃが(プロフ) - ののかさん» ありがとうございます〜(*^^*)作品出すの勇気いりますよね!分かります。私もこの作品出す時ドキドキしながら出しました笑どんなタイミングでもそう言っていただけるのは嬉しいです!ありがとうございます!! (2015年9月23日 15時) (レス) id: d85cedf14b (このIDを非表示/違反報告)
ののか - すごく面白いです!私も出したいけど出来たらこんな感じでいい話にしたいな〜なんてね!完結おめでとうございます!((今じゃあないけどね…笑 (2015年9月23日 14時) (レス) id: 36662ddfca (このIDを非表示/違反報告)
にくじゃが(プロフ) - Yoonaさん» ありがとうございます(T_T)お陰様で完結する事が出来ました!!読んでくださりありがとうございました!! (2015年8月12日 20時) (レス) id: d85cedf14b (このIDを非表示/違反報告)
Yoona - 完結おめでとうございます(*´∀`*)おもしろかったです! (2015年8月12日 17時) (レス) id: 9cb78d64a3 (このIDを非表示/違反報告)
にくじゃが(プロフ) - Raraさん» ありがとうごさい(*^^*)頑張ります!! (2015年7月17日 20時) (レス) id: d85cedf14b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にくじゃが | 作成日時:2015年5月6日 23時