ニセモノ23 ページ24
立場逆転。
今度は私が赤司くんに手を引かれ体育館へ戻った。
しかもさり気なく恋人繋ぎ。抜かりない…。
他の人は私たちがいない間自主練をしていた。
きっと虹村先輩が指示を出したのだろう。
体育館の扉を開ける音が響く。
その音につられるように中に居た人が全員こちらを見る。
暫く見た後、興味の無い人は自主練に戻る。
その中で先程の人たちと、いつの間にか帰ってきた黄瀬くんと色黒の青い髪の人が私と赤司くんを囲むようにして集まった。
「あっ、さっきの…」
「あ?誰だこいつ」
黄瀬くんと色黒さんが私を見て反応する。
色黒さんの問いに桃井さんが答える。
「赤司くんの彼女さんなんだって」
「赤司に彼女!?嘘だろ!?」
「ええっ、赤司っちの彼女なんスかこの子!!」
信じられない、と目を見開く黄瀬くんと色黒さん。
すると色黒さんが私に近づき、至近距離凝視してきた。
『な、何でしょう……?』
「いや、赤司が彼女にするくれーだからどんな奴かと思ったら…なんだ、案外フツーなんだなお前」
『は?』
彼から出てきた言葉に少し驚く。
フツーって…。
確かに私はフツーだけど、初めて会った名前も知らない色黒ヤローにそんな事言われる筋合いは無い。
まぁ要は、イラっときた。
『あのねぇ、「俺の彼女を侮辱するなんていい度胸だね、青峰。」』
私が反論しようと口を開くと赤司くんに遮られた。
色黒さん…基、青峰くんは赤司くんの言葉に怯えた様子。
怒んなよ赤司〜、と必死になだめている。
「彼女を侮辱する奴は僕が許さない」
「出た!赤司っちの名ゼリフ!!…ちょっと違うけど」
「という事だから、Aこっちにおいで」
来い来いと手招きをされ、今れた通りに彼の側に歩み寄る。
刹那、私と赤司くんの影が重なった。
しかしそれは影なだけであって、本人同士の唇は重なってはいない。
赤司くんがうまい感じで顔を傾け、恰もキスしているように見せている。
だけど、突然の事過ぎて理解するのに時間がかかった。
驚きの声と悲鳴を上げるサークルの人たち。
顔を離した赤司くんはというと楽しそうに笑っている。
いい案って、この事ですか赤司さんっ!?
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にくじゃが(プロフ) - ののかさん» ありがとうございます〜(*^^*)作品出すの勇気いりますよね!分かります。私もこの作品出す時ドキドキしながら出しました笑どんなタイミングでもそう言っていただけるのは嬉しいです!ありがとうございます!! (2015年9月23日 15時) (レス) id: d85cedf14b (このIDを非表示/違反報告)
ののか - すごく面白いです!私も出したいけど出来たらこんな感じでいい話にしたいな〜なんてね!完結おめでとうございます!((今じゃあないけどね…笑 (2015年9月23日 14時) (レス) id: 36662ddfca (このIDを非表示/違反報告)
にくじゃが(プロフ) - Yoonaさん» ありがとうございます(T_T)お陰様で完結する事が出来ました!!読んでくださりありがとうございました!! (2015年8月12日 20時) (レス) id: d85cedf14b (このIDを非表示/違反報告)
Yoona - 完結おめでとうございます(*´∀`*)おもしろかったです! (2015年8月12日 17時) (レス) id: 9cb78d64a3 (このIDを非表示/違反報告)
にくじゃが(プロフ) - Raraさん» ありがとうごさい(*^^*)頑張ります!! (2015年7月17日 20時) (レス) id: d85cedf14b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にくじゃが | 作成日時:2015年5月6日 23時