冬が大好き、雪女 2

宮舘→柴野 ページ22

宮舘side




編｢柴野さんのことはどう思われてますか？｣




『なんでも器用にこなす後輩ですかね』




編｢では、柴野さんに出会ったのはいつ頃ですか？｣




『今から10年ほど前ですかね』




＿＿＿＿＿＿




Aは8歳という年齢で俺の1年後に入所してきた




ジャニーズに入る前は天才子役としてドラマ、映画に引っ張りだこだったA




入所してから1年間ぐらい仕事があんまりなかった時期もあったけど、その後も演技が評価されてまたまた引っ張りだこに




Aは俺からしたら後輩だし、Aの演技力とかすごいと思ってた




悪口を言われても泣いたりしないし、全然気にしていなかった




でもそれはただ心の奥で隠していただけだった




ある日のレッスン




関西から東京へAが来ている時の休憩中




Aがレッスン室から出ていった




俺は気になって飲み物買ってくると言いながらAについていった




するとAは人気の無い階段で声を押し殺して泣いていた




当時12歳という若い年齢だったAからしたら悪口は相当こたえたのだろう




俺がAの側へ行くと驚き、そして涙を拭った




『守れなくてごめんね』




そう言うと驚いたように、頬を涙が伝う




柴｢宮舘くんは何も悪くないです...だから...謝らないで...ください｣




『いや、いつも見てないふりをしちゃうから。今度からは俺が守るよ』




柴｢いいんです。宮舘くんが言われちゃいます｣




『俺は別にいいよ。Aが辛くならないんだったら』




正直、俺はそういうのに深く関わりたくなかった




めんどくさかったし、どうでもいいと思ってた




でも、Aの涙を見たらそんなこと思ってた俺が恥ずかしく思えた




今だって、Aにはアンチがたくさんくる




でもAをその日から少しでも守れてるんじゃないかって




俺たちでAの笑顔を守れてるって思ってる




大切な姫だからね




これからも元気なAが見たいから




これからもずっと大好き

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