偽りの乙女【銀魂】 (ページ10)

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「坂田、このまま大学まで行く？それなら私、服貸すけど...そのホスト丸出しの服じゃいけないでしょ」

「それはそうだけどよ...っていうか貸すって、俺、女物着れるように見えるか？」

「いや私のっていうか兄さんのだけど..っていうか坂田、私が女だっての知ってたんだね。意外。」

そういうと坂田はキョトンとした顔をしたかと思うと口を開いて、

「分かるわ、それくらい。お前『桜庭葵』、...だよな？女に美少年とか言われてモテモテの...」

「へー..名前知ってたんだ。..まァね、女によくモテるよ、告白とかもされるし...」

苦笑を交えながらそう話すと、

「俺、美人な女の名前は覚えてンだわ。..廊下で会ったとき、お前の持ち物に書いてる名前見てな...葵、いい名前だな。」

「....なんでここでホストみたいなこといってんの？お世辞とかいいからさ、早く着替えなよ＿＿」

そういって彼に服を手渡し、その場を去ろうとすると

「お世辞じゃねーよ、...誰がなに言おうがお前は女だ。だから周りのことなんか気にすんな、」

そんな言葉を背を向けたまま聞き、私はその場から一旦去った

「(なにアイツ...、)」

あまりにも言われなれない言葉を私にかけるせいで、なんだか気が狂う。

「(とりあえず私も準備済ませよ、...)」