224話 ページ37
地面に叩き付けられた玉は、破裂つると白い煙をあげる。
さっき投げたのは、煙玉。
今ごろ、向こうの視界は白一色。そこを狙わないはずがない。
私はすぐさま女の背後に回ると、蹴りを入れた。
「……くっ…。」
蹴りをくらった女は、私と同じように建物の壁に背中をぶつけ小さく声をもらす。
もちろん、ここで終わるわけがない。
そのままもう一発蹴りを入れようとするが、そこは避けられてしまった。
そのまま、蹴り、拳…と体術で競い合っていると、口寄せされた犬が三つに分裂してこちらに突っ込んできた。
「お前…！」
こちらに突っ込んでくる犬を無視し、女の衣の袖を引っ張ると首に腕を回し突っ込んでくる犬に向ける。
が…＿＿＿
ボフンと音をたてて、犬が消えた。
一瞬、気の緩んだ私を女は突き飛ばすとまたも地面に手を叩き付けた。
ボフンと煙があがり、出てきたのは鳥。
突っ込んでくる鳥をギリギリでかわすと、くちばしの当たった壁に風穴があく。
A「…ヤバイな…。」
輪廻眼を持つ敵に、多種多様な口寄せ動物…。
これじゃあ、ホントに…＿＿＿
『絶対、死ぬなよ。』
カカシとコテツに言われた約束を思い出し、ハッとする。
＿＿＿ここで、死ねない。
腰に付いてるチャクラ棒を抜き出し、手と足に縛り付けるとチャクラを流す。
バチィンと音がすると、チャクラ棒に雷遁が流れ腕と足が光る。
カカシやサスケのように、雷切は出来ないのでチャクラ棒で上手く補う。
「まだ、やるのか…。」
そう女は呟き犬を口寄せするのと、私が突っ込んでいくのは同時だった。
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作者名：エビ猫 | 作成日時：2018年10月13日 13時
