#124 ああだこうだやいやいやい ページ24
墨彫りで体力を抉られた子供達は、お互いの忍耐を讃え合いながら疲れた顔をして自室に戻っていった。夕食の時間まで一休みするらしい、私は苦笑してそれを見送る。
……まあ、効果を出来る限り薄めたくないと私も妥協をしなかったから、子供達に強いた負担もそれなりだったろう。しばらくは彼らに稽古休みを与えてもいいか。
「………ふふふ。お師匠が彼らの父のようだった」
「私もまさか、大人になれと要求されるとは思わなんだ。ウィーズリーの子供は斬新な発想をするよなあ」
「うん、うん。ああいう子供達も世には必要だ」
「同意する。が…まだまだ悪戯坊主だからな。目が離せん」
「はははっ、立派に保護者だな、お師匠！」
笑うなよ、とため息をひとつ。私だってまさかこうなるとは思わなかった…まあ、私がほぼほぼ素の状態で入学した時点でいずれ訪れた展開ではあったのかもしれないけれど。
「さて、後はセブルスだけだが…いけるか？」
「御随意に。」
「そうか。なら、始めよう。」
セブルスはカーディガンを脱ぎ、Yシャツのボタンを外す。
上を脱いでいく彼を眺め、ぽつりと一言。
「ほっせえ」
「……ご自身と私を比較しないでください」
「人を筋肉達磨みたいな言い方するなよ。おっまえ、飯食ってるって言ったけどどうせ相変わらず小食なんだろなんだこの細腰は！」
「っく、掴むな！」
「そりゃ体温低かって着膨れもするわ！もっとエネルギーを供給しろこの不健康！」
「貴方は私の母親か何かか！」
「せめてお父さんって言え！」
「そういう話じゃない！」
ぎゃいぎゃいやんや。なんかセブルスとこういうやりとりするの大真面目に久しぶりだなあ。
セブルスがまだスリザリン生低学年で余裕があったときは、私がちょこちょこちょっかい出してこんなふうに嫌がられたもんだ。…そういや昔もこんなやりとりした気がするな？
「まったく…相変わらず貴方は油断も隙もあったものじゃない」
「お前は私と一緒に居ると意外と隙が出来るよなあ」
「………」
「やめて今の私が頬抓られるのは絵面的にきつい」
「貴方ならそう違和感ないだろう」
「あんッとぉ？誰が子供っぽいだこら！」
「私はそうは言っていませんが？」
「細腰っ！」
「やめろ！」
ぶっちゃけセブルス相手にこうやってふざけるの結構楽しいです。
「ふふふ…今も昔も、お前さんらは仲睦まじい」
「んふふ。気に入ってる奴と一緒に居るのって楽しいよな」
「………ふん。」
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葵 - とっても面白いです！更新される日を待ってます！ (2023年5月5日 22時) (
レス) @page35 id: 1e793d26dd (このIDを非表示/違反報告)
レイ - めちゃくちゃ好きです！応援しています！ (2023年4月19日 15時) (レス) @page35 id: 58fc769308 (このIDを非表示/違反報告)
天鬼雷壊(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです。プライベートのことなどでお忙しいとも思いますが、更新するのを楽しみに待っています！ (2023年4月6日 18時) (レス) @page35 id: e391e268f1 (このIDを非表示/違反報告)
Aoiro - 失礼します！とても面白く読ませていただきました。続きが気になります。更新してくださる事を心より楽しみにしています！ (2022年9月20日 23時) (レス) @page35 id: 5f332b141b (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 失礼します、コメントのいる方が仰っているようにとっても面白い作品で魅力されました。これは一読者としての意見と我儘ですが、更新してくださる日が来る事を心の底から楽しにみ待っています！ (2021年12月29日 3時) (レス) @page35 id: 2224f94912 (このIDを非表示/違反報告)
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