18. 希望の光 ページ19
エレンside
少し先に
大量の資料を運ぶ
先輩の姿を見つけた俺は
急いで駆け寄った。
『ありがとう、助かったよ。』
「いえ…特に用もないので。」
本来なら
今俺は硬質化の実験中。
Aさんも時間がある時は
必ず参加してくれる。
しかし今日は
朝から止む気配のない雨のせいで
実験は中止になった。
『実験は順調？』
「はい。でもまだ
完成ってわけにはいかなくて…」
俯きがちになった俺を
慰めるわけでも
励ますわけでも
焦らすわけでもなく
『そう』
と、彼女は呟いた。
『エレン』
名前を呼ばれ、
ふと顔をあげる。
それと同時に
目と目の間に何かが触れた。
『そんな顔ばかりしてると
兵長みたいな仏頂面になるよ。』
真面目な顔で、
俺の眉間をグリグリと
指で押すAさん。
「兵長みたいって…そんな事言ったら」
“怒られますよ”
そう言おうとした。
だが俺の口は
開いたまま固まってしまった。
なぜなら、
彼女の後ろに
ものすごく不機嫌な上司の姿を
見つけてしまったから。
「誰が仏頂面だと？」
『兵長以外に誰がいるんですか』
さすがAさん。
全く動じていない。
『じゃあ後でね、エレン。』
と、廊下を歩いていく
Aさんとリヴァイ兵長。
ん？後で…？
俺は窓に目を向ける。
あぁ、そういうことか。
彼女の言葉の意味に気づいたのと同時に、
俺の名前を呼ぶハンジさんの声が
聞こえてくる。
「エレン！実験再開だ！」
「はい！行きましょう、ハンジさん！」
上を向けば
空一面に広がる灰色の雲。
だがその切れ目からは
金色の光が眩しく差し込み始めていた。
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Ester(プロフ) - ゆきゃんさん» そう言ってもらえると嬉しいです！今後の展開で迷っているところがあるのでもうしばらくお待ちください！ (2021年2月23日 18時) (
レス) id: d3fbc3f836 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきゃん - Esterさんが書くウォールマリア奪還読みたいです！！ (2021年2月21日 15時) (レス) id: 5c0b7ba815 (このIDを非表示/違反報告)
Ester(プロフ) - mさん» ここまで読んで頂きありがとうございます！私もただただ兵長の幸せを願っております！！ (2020年12月10日 22時) (レス) id: e396f20142 (このIDを非表示/違反報告)
m - シリーズ4お疲れ様でした！！読むたびにキュンキュンしてます(≧∀≦)どうか兵長が幸せになれますよーに！！ (2020年12月8日 17時) (レス) id: d2d16a9b38 (このIDを非表示/違反報告)
Ester(プロフ) - sachiさん» 幸せになって欲しいですよね。速度は遅いですが更新頑張ります！ (2020年10月5日 0時) (レス) id: e396f20142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ester | 作成日時：2020年5月8日 17時
