サクラ咲キ戻シ ページ48
.
電子音が聞こえる。淡い赤髪で、薄黄風味のある顔色をしている桜河サクラがメールを打っているのだろう。
サクラは澪にメールを送った後にAにもメールを送信している。
“スタァ”で一休みしているA、泉、真のもとで、Aのスマホがひっそりと光る。
着信画面には___________［桜河サクラさんから一件のメッセージが到着しています］と表示されている。
…
「A、なんかスマホ…光ってるぞ？」
真緒がカフェラテの準備をしながら、Aのスマホを指差す。
『あ、本当だ。ありがとうございます真緒先輩！！』
感謝を述べると、素早く自分のスマホを取り、赤い通知マークが出ているホールハンズを開くA。
映し出された桜河サクラという名前に、Aは衝撃を受ける。
［A、ウチまだ諦めてへんからな。
ウチがぜえったいに【GIC】で優勝してやるで！！！］
そのメッセージを背後から覗いて確認した泉、真、凛月、真緒は驚きながらも、Aの心配をして見つめている。
「ちょっとAこれって…」
「Aちゃん見ちゃ…だめ！！」
だが、Aは4人の心配とは正反対ににひひっと不適に笑っている。
『これでこそ、サクラねぇって感じかも！なんか安心しちゃうね…♪』
…
サクラは送信し終わったメッセージを確認すると、ホールハンズとともにスマホの電源を消す。
「っははははははは！！！！！
これで、サクラの咲き戻しやね。完璧やわ…！！
桜河サクラの時代を作ったるで！」
にたりと笑いながらサクラは眠りについた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 12人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：梓詩織 | 作成日時：2022年10月12日 21時
