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まるで使われていないすごい量の化粧品やボディーソープが綺麗に整頓されている中、
高級感漂う物と、お店で見るようなもの、
一種類ずつが使用の痕跡がある。
なので後者を拝借することにした。
こんなにたくさんの種類、使われてないとなるとコレクションなのか…？
それともそういう専門の学生なのか…？
などと正直どうでもいい。
無駄な詮索はやめよう、と思考を停止させた瞬間
泡が傷口に触れビリビリと痛む。
それには眉を歪め、口元をムッとさせた。
長居をする気は無い。さっさとあがろう。
＿＿＿＿
「はあ、あんたの拾い癖には俺も慣れたもんだと思ってましたけど
まさか人間を拾って連れ込むとは想定外ですよ、マジで。」
普通にびびるんで次からは事前に連絡してくれませんかねぇ？
そう事の発端を起こした帳本人を睨み、腕を組む。
「あはは、お断りだね！
ただでさえジュンくんはぼくからのありがたい連絡をたまに無視したり一言で済ませたりするのに、
今度は連絡しろだなんてっ、なかなかめんどくさいことを言うよね！
それにわがままを言うのはぼくの特権だからねっ、聞くのはジュンくんの役目だよね？」
「あんたの自撮りとか、散歩中のわんことか花とか、
そんなのとは話が違うでしょう。」
それにあの子も、だいぶ訳ありっぽいですよ。
いつもあんたが何とかできるとは限らない、
それに女の子となれば俺らの仕事に影響が出ないとも限らないって理解してます？
と、頭をかかえて言いずらそうに言葉を紡ぐ
「うんうん、なんとかするねっ、
それに…何故かわからないけど彼女を見た時、凪砂くんと初めて出会った時のことを思い出したんだよね。なんだか放っておけないね。」
「ああ、確かにナギ先輩と雰囲気似てるかもっすねぇ」
「まあとりあえず話を聞くところからだね。
話を聞く前からジュンくんはビビりすぎだね！」
「…はぁ、どうせ俺がなんと言おうが何もならないんだから、あんたのお好きなようにどうぞ。」
「潔いのはいい事だねっ！
流石この家で3番目に賢いジュンくんだね！」
「……あのぉ、その順番ってもしかして
おひいさん、ブラッディメアリ、で俺っすか？」
「そう言ってるね？」
「実質最下位だし、犬より下なんすね…」
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作者名：ちよ乃 | 作成日時：2018年4月8日 3時
