その２６ ページ26
彼の住む高級マンション、セキュリティはしっかりしているが、真夜中にも関わらず家に帰るらしい人が次々セキュリティをクリアしていくのに乗じてエレベーターまで入り込んだ。
一応身なりはきちんとしてきたので、怪しまれてもないだろう。
問題はインターホンを鳴らしたところで彼が入れてくれるかどうか...。
最上階に到着し、私は震える手で降谷の表札の下にあるインターホンを押した。
お願い、いて、お願い...！！
...誰も、出ない。
まさかいないのか。それともモニターを見て、私に気づき知らないふりをしているのか...。
その可能性に胸が苦しくなるが、諦めることは出来ない。
声は聞こえないだろうが、私はカメラに向かって叫んだ。
「零！お願い、入れて！話したいことがあるの！！どうしても、どうしても話がしたい...！！」
何度も何度も、諦めずに叫ぶ。
届いて。開けて。話を聞いて。お願い！！
そして、
「...一体何の用だ」
開いた扉から、大好きな彼が出てきた。
それだけでも嬉しくて泣いてしまいそうになる。
あんなことがあって、私なんか信用していないだろうに、扉を開けてくれるなんて。
「...お願い、聞いてほしいことがあるの...！！」
怪訝そうに眉を寄せた彼に、ここで扉を閉められてはたまらないと「組織についてなの！」と言った。
少しずるいかもしれないけど、彼はきっとこれで...！
「...入れ」
「！あっ、ありがとう...！！」
部屋は以前と変わらず、けれど私の出したワインはどこにも見当たらず綺麗に片付けられていた。１週間だもんね、当たり前か。
「ちょうど俺も聞きたいことがある。...俺がノックだと、ジンに言わなかったのか？」
座らずに、お互い立ったまま。彼なりの早く帰れというアピールだろう。しっかりと腕を組んで目の前に立つ彼は、冷ややかなオーラを出していた。
「ジンとは直接関わってないからわからない...けど、Aには言ってない」
「何故？俺のことを探り、結果も出た。なぜ言わなかった。」
「そ、それは...」
「また俺を騙してるのか？どこかにナイフでもしのばせているんじゃないだろうな」
「そんなことしない...！」
「どうだかな」
冷たく突き放すような物言いに、色々説明しなきゃと頭の中で順序立てていたものが全て弾け飛んだ。
「私は！組織を抜けてきたの！！！」
声を彼にぶつけるように叫ぶ。
声の大きさか言葉にかはわからないが、彼は目を見開いて驚きを隠せずに、「は？」と声を出した。
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れい(プロフ) - 復元してくださりありがとうございます!! 此れからの更新も待ってますね (2019年2月23日 21時) (
レス) id: 541088bf06 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - れいさん» お早いコメントありがとうございます！！なんとかかんとか復元ができましたのでまた続編のほうで続きを書きます…！ありがとうございます(；ω；) (2019年2月23日 17時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - キャバ嬢 書きましょう!! (2019年2月23日 17時) (レス) id: 541088bf06 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 陽香さん» ひええありがとうございます…！もっと更新できるように頑張ります！！ (2019年2月20日 22時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - ののいろ系女子さん» 最近降谷さんが出てきてませんがそろそろ出てきますので…！よろしくお願いします！ (2019年2月20日 22時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリス | 作成日時：2018年6月8日 9時
