034)会いたくない男<YN side> ページ34
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駐車場の隣のスペースに入ってきたのは兄貴の車だった。
今、会いたくない人物ナンバーワンだって言うのに。
ジニョク「今日は早いな。ユンホ。早朝会議でもあったか?」
数千万する外車のドアをカッコ良く閉めて俺に話しかける。
ユノ「兄貴。昨日は何で電話に出なかったんだよ。寝てる時間でも無かっただろ?」
ジニョク「悪いな。昨夜は仕事の付き合いで人に会ってた。何かあったのか?」
ユノ「いや… 何でもない。あのさ、ソヨンとは…」
ソヨンの奴、本当に兄貴には電話してなかったんだ。
俺も兄貴に続いて従業員の入り口に向けて歩き出した。
「おはようございます!専務////」
「おはようございます!チョン部長////」
ジニョク「おはよう。」
従業員のエントランスにあるセキュリティチェックを抜け、上層階専用のエレベーターに乗った。
ジニョク「ソヨンがどうかしたのか?」
興味があるのか無いのか。素っ気ない。
ユノ「いや。何でもないよ。ソヨンとはいつ結婚するんだ?」
ジニョク「さあな(笑)母親達が張り切ってるけど。任しときゃいいんじゃないか?」
なんだよそれ。自分の結婚だろ??
最上階にある兄貴の部屋の、2階下の階でエレベーターを降りた。
兄貴には敵わない。こんなところでも。
【企画推進部 部長室】
自分の部屋に入ると、コートも脱ぎ終わらないうちにドンヘが入ってきた。
ドンヘ「今日は珍しくお揃いでご出勤か?イケメンのチョン兄弟を並んで見られるなんて、女子社員達の目がハートになってたぞ!」
ユノ「たまたま下で会っただけだよ。なんか用か?」
ドンヘ「つれないよなぁーユンホ君。例の日本企業との接待明日だろ?俺も行くことにしたから。」
ユノ「お前の目当ては美味しい日本料理だろ?勝手にしろよ。邪魔はするなよ!」
ドンヘ「わかってるって。ところでソヨンお嬢様との話はついたのか?」
ユノ「…」
ドンヘ「うわ!まだなのか?ああいう自己中のお嬢様はハッキリ言ってやんないとわかんないんだよ!」
ユノ「俺はもう…ソヨンに気持ちは無いよ。でもアイツ何故か俺にかまいたがる…」
ドンヘ「誰にでも優しいところはお前の長所だけどな。いつか自分も自分の一番愛する人も傷つける事になるぞ。これは親友からの忠告だからな。」
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作者名:mari | 作成日時:2017年12月26日 0時