別れませんか？虎杖さん。【呪術】

＊ ページ12

悠「なあ、
“別れませんか？”
って、どういうこと？」



「......」



悠「何か言ったらどうなん？
俺怒ってるんだけど。
この間もそうだったよね？
俺には何にも説明してくれない。」



「...ごめんなさい。」



悠「何で別れたいの？
教えてよ。」





怖い。

こんなに怖い悠仁、

初めて見た。


何でそんなに怒ってるの？

わからない。

そっちだって、

全然構ってくれないのに。


本当のこと、

さっさと言っちゃえば、

楽になれる？


悠仁は、

確実にそれに応えてくれる？


わからない。


そもそも、

頭を使うのは得意じゃないんだ。

全部、

暗い方向に考えてしまうから。


でも、

悠仁と出会って、

多分、少し変わった。

“楽しい”と

素直に思えることが増えた。




それまでは、

俺の世界には

上がらない帳が降りてた。


倒しても倒しても、

キリがない頭の中の

呪霊達。


いつしか、

倒す気力もなくなってた。


でも、悠仁が来て、

また倒せるようになった。


帳が上がるまで、

まだ結構時間はかかるけど、

それでも、

上がる兆しがあるなら、

まだ、

やってみよう(いきてみよう)かなって

思えたんだ。


あ〜あ、





「別れたくない...」



悠「A、」



「大好きなんだよ。
ずっとずっと一緒にいて。
他の誰にも渡したくなくて、
目に入るのもホントは嫌で、
でも、そういうのは、
きっと迷惑だから、
悠仁に、迷惑かけたくなくて、」



悠「わかった。もういいよ。
ありがとう、話してくれて。」



「へ、？」



悠「別れたくないんでしょ？
ならそれで十分じゃん。」



「悠仁、」



悠「ごめんな、
構ってあげられなくて。
俺達、恋人なんだから、
遠慮しないで言ってよ。
恋人のワガママは、
聞いてあげないと。」



「悠仁...」





悠仁は、

やっぱり優しすぎるね。


知ってる？悠仁。

神様はね、

悠仁みたいな優しい人が、

大好きなんだよ。


優しい人が、

先に酷い目に遭う(死んでしまう)んだよ


俺、

神様に

悠仁盗られたくないのにな。





「悠仁はもっと、
悪い人になっていいんだよ？
優しすぎるんだって...」



悠「そうか？
俺は優しくなんかないよ。」





悠(大好きすぎて
殺したいなんて、
全然優しくないでしょ。)

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