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第七話 ページ7

おかしい

何もかもがこの一言に尽きる

話しかけた知らない妖怪に自宅に誘われそれに迷うことなく着いていっていることにも進んでいく道に見覚えがあるのも

そして極めつけは自分の名を、『紅羽』と明かしたこと

黙っていれば済むことだったのに何故俺はわざわざ教えてしまったのか

妙にざわめく

記憶のある中で感じたことのない感覚をこれ以上感じていたくなくて片方だけ外していたイヤホンを付けて音楽を流す

軽快で綺麗なメロディーが流れる

女の声で歌われる歌詞を追いかけ音楽に入り込もうとするがしかし、何時まで経ってもざわめきは止まない

俺は目の前の男を知っているのか?

その後ろ姿に、俺の何かが、とっくの昔に機能しなくなった大切なもの何かが動き出そうとうずく

煩わしい

「着いたぞ」

そう言われて現実に目を戻した

目の前に大きな屋敷があった

それを見た瞬間、俺の全身を衝撃が襲った

俺はこの屋敷を間違いなく知っている

「何時までも眺めてんじゃねえよ、さっさと行くぞ」

記憶を辿っているといきなり手を捕まれた

途端、ふっと流れる

『───、さっさと行くぞ』

俺が誰かに手を引かれている

壊れていたはずの心がざわめく

無色だった心に少しだけ色が戻る

止めろ

俺に心などいらない

邪魔になるだけだ

『まことそなたは面白き妖じゃな。まさに人形……妾に動かされる人形じゃ』

そうだ

俺に意思なんていらない

殺せ、壊せ、封じこめろ

それが俺にとって一番の選択肢だ

自分に言い聞かせた俺はざわめいた心を強制的に奥底へと押し込めた

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緑雪 - ああ、私は見ました!!なんかあんま変わんない…? (2014年10月20日 21時) (レス) id: a7b78fc1d7 (このIDを非表示/違反報告)
レイニア(プロフ) - 桜さん» でも原作の改編さを改めて思い知らされそう…… (2014年10月5日 19時) (レス) id: 7ee5a4408b (このIDを非表示/違反報告)
レイニア(プロフ) - 桜さん» マジ!?よし見る!! (2014年10月5日 19時) (レス) id: 7ee5a4408b (このIDを非表示/違反報告)
- アニマックスで6:30〜と20:00〜で千年魔京やってます。見れる方は是非見てください! (2014年10月5日 18時) (レス) id: 60fcf56535 (このIDを非表示/違反報告)
レイニア(プロフ) - 桜さん» そこは敢えて肯定するんだよ(*^▽^*)ニッコリ (2014年10月4日 9時) (レス) id: 7ee5a4408b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レイニア | 作成日時:2014年4月21日 23時

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