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第三十話 ページ30

案外本にのめり込んでいたらしく、リクオに話しかけられるまで時間を忘れて読んでいた俺はその本と似たようなものを数冊買った

ついでにリクオが買おうとしていた小説5冊の金も出してやった

外に出ると日は沈みかけている頃で、空を鴉がカァカァと鳴き、赤く燃えるような夕日が俺達を照らし、影を伸ばす

リクオと影を並ばせて帰り道を歩ける、こんな単純なことでも俺にとっては嬉しかった

「なあ、紅葉」

「何ですか?」

「手ェ、繋いでもいいかい?」

「……好きにしてください」

許可を貰って昔とは全く違う大きな手を握った

その手から滲む体温は確かにこいつが現実に生きていると俺に伝えてくれて、目頭が熱くなる

「……あったけーな」

「貴方が冷たいだけです」

「じゃ、あっためてくれや」

「全力で拒否します」

軽口を叩きあって帰るこの瞬間は夢じゃない

確かにどんな姿であれ、今、俺の息子は生きているとこの体温が伝えてくれる

一度は不覚をとったが今度こそお前を護ってみせる

「なあ、紅葉」

「何ですか?」

「……いや、なんでもねえ」

言おうと思っていた言葉を俺は飲み込んで曖昧に誤魔化す

『生きていてくれて、ありがとう』

この言葉は、お前を『紅葉』ではなく『リクオ』と呼べるようになったら伝えよう

すぐにお前が笑えるようにしてやるから

そのためには……お前に危害を加えるゴミ共を早く処理しねえとな

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緑雪 - ああ、私は見ました!!なんかあんま変わんない…? (2014年10月20日 21時) (レス) id: a7b78fc1d7 (このIDを非表示/違反報告)
レイニア(プロフ) - 桜さん» でも原作の改編さを改めて思い知らされそう…… (2014年10月5日 19時) (レス) id: 7ee5a4408b (このIDを非表示/違反報告)
レイニア(プロフ) - 桜さん» マジ!?よし見る!! (2014年10月5日 19時) (レス) id: 7ee5a4408b (このIDを非表示/違反報告)
- アニマックスで6:30〜と20:00〜で千年魔京やってます。見れる方は是非見てください! (2014年10月5日 18時) (レス) id: 60fcf56535 (このIDを非表示/違反報告)
レイニア(プロフ) - 桜さん» そこは敢えて肯定するんだよ(*^▽^*)ニッコリ (2014年10月4日 9時) (レス) id: 7ee5a4408b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レイニア | 作成日時:2014年4月21日 23時

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