『バグスターエモーション』

44.神さまありがとう終 ページ44

ポッピー「黎斗、Aさんの事本当に好きだったんだね」


永夢「あれから2週間、何も言わずすごく思い詰めた顔をしてPC打ってる時が増えたし、、」


Aが消滅してCRに戻った後、黎斗は一切Aの事を口にしなかった。黎斗がAを呼び続け泣き叫んだ姿を見ていたCRのメンバーも黎斗の気持ちを思うと触れることが出来なかった。

そんな黎斗の事を思いながら永夢とポッピーがCRの螺旋階段を登ろうとした時。2階からドレミファビートの音楽が久しぶりに聞こえてきた。




「ぶははははっ！！完璧に復元したぞ！！！！」




永夢・ポッピー「？！」


変神の声を聞いた二人は急いで階段を駆け上がった。そこにはドレミファビートを肩を揺らしながらキモい笑顔でプレイする黎斗がいた。


ポッピー「黎斗？」


永夢「ポッピー！画面見て！！」


ポッピー「え？！Aさん？！？！？」


ゲーム機の中ではポッピーと同じ衣装を着たAがブスッとした顔で踊っていた。


永夢「何で？！？！」


黎斗「私の体内でAの細胞を培養して復元したんだぁぁ！！！
」

A「社長！！いい加減にして下さい！」


黎斗「黙れ！私を五年間も騙していた罰だ！！とことん君の体を弄んでやる！！ぶははははっ！！」


一瞬で永夢とポッピーはドン引きする。


ニコ「あんた、いちいち発言がキモいんだよ！ホントもうやめてあげて！Aちゃんはアタシの命の恩人なんだから」


腕組みしたニコがゲームのストップボタンを押すと画面からAが飛び出して来た。



A「西馬ニコ、ありがとう」


出てきたAはポッピーのド派手な衣装のまま黎斗を睨んだ。


黎斗「A、君は私にそんな態度を取る立場には無い！」


A「それは、、裏切っていた事は謝罪します。でもこの衣装は流石にやめて頂けませんか？！」


黎斗「断る！ツンデレの君をこの衣装のまま抱いてみたいっっ！！」


A「っっぅぅ、、社長、そんなキャラでしたか？！」


ニコ「知らなかったの？こいつ本当にキモいんだよ？」


A「私はこんな男の為に泣いたり悩んだりしていたの？！」


黎斗「さぁA！！神である私が思う存分可愛がってやろう！！！」


A「え？！ちょっ、、待って下さい！！」


黎斗「ぶははははっ！！」


A「助けて、エグゼイド 〜」


Aは黎斗に腕を掴まれディスプレイに消えていった。


ニコ「、、、お幸せに」


三人は苦笑いして電源を切った。



完

あとがき→←43.望んで

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す