40.何故 ページ40
「私がゲンムを好きなことを知ってて抱いたくせに、どうして今日は抱いてくれないの？こんなに悲しくてどうしようもない気持ちの私を、、、素直な私を見たかったって言ったくせに！」
Aはそう言ってまたグラファイトの胸に顔を埋めて泣いた。それをグラファイトが優しく頭を撫でる。
「本当に素直なお前が見たかっただけだ」
「酷いわ、、素直になったのに、、こんなに悲しくて苦しくて、、、だから今一番貴方に抱いて欲しいのに！」
「それは違う。お前はゲンムが好きなんだ。素直に認めたお前を抱くのは俺じゃない」
「随分自分勝手なのね」
「落ち着け。今のお前は俺で悲しみを誤魔化そうとしているだけだ」
「違うの、、、グラファイト、そうじゃないの。抱いて欲しいのは身体じゃないの」
「A？」
「貴方ならわかってくれると思ったの、、、ねぇ、だからお願い」
Aは涙の流れる顔でもう一度グラファイトを見上げた。その目に見つめられたグラファイトの心はグラリと揺れる。
Aはグラファイトの首に腕を回すと目を閉じて背伸びをしてキスをせがんだ。
それでもなかなか重ねてくれないグラファイトの唇にAは自ら唇を重ねる。
涙は流れて口づけは深くなる。
いつの間にかグラファイトに強く抱きしめられて、いつもの様に彼のベッドで甘い息を吐いていた。
だけど抱いて欲しいのは身体じゃない。
満たして欲しいのは寂しさじゃない。
クロノスを裏切ることもできず、黎斗に愛していると言うことも出来ず、心に翻弄されてボロボロの自分をグラファイトに抱きしめて欲しかった。
だけど心は見えなくて、触れることも出来ないから、せめて身体をいつもの様に彼の下でさらけ出して、どうしたらいいのか分からなくなっている自分を身体ごと抱いて欲しかった。
「グラファイト」
お互いに果てた後、背中に腕を回してきつく抱きしめ合う。グラファイトの荒い息遣いが耳をかすめ思いがけない言葉が聞こえた。
「愛してる」
グラファイトの言葉に耳を疑った。
抱き合ったままAの鼓動がドクンと大きな音を立てたのが聞こえる。
正直戸惑った。グラファイトが自分を愛していると言うことにではなく、その言葉を聞いた後の自分の心の反応にだった。
グラファイトが自分にそんな感情をもっているなんて思いもしなかった。人間に心を奪われたAの本心を見透かして、鼻で笑っているだけなんだろうと思っていた。
それなのに、、、。
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大崎舞子(プロフ) - kojiさん» 最後までお読みいただきありがとうございます！大好きだなんて、、うれしいです！！大人セクシー路線の黎斗とグラファイト、お楽しみいただけて良かったです！ (2018年6月12日 21時) (
レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - Hyuiさん» 皆さんにご理解頂けるか謎過ぎたグラファイトとの関係ですが、ホッとしました！ (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - moon791さん» いつもコメントありがとうございます！とても励みになりました^_^書けば書くほどグラファイトを好きになって大変でした爆 またどうぞよろしくお願いします！ (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - 双羅さん» 最後までお読みいただきありがとうございました！こんな夢主ちゃんを受け入れてもらえるかちょっと不安だったのですが、ありがとうございます！貴利矢も大好きなので頑張ってみます！ (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
koji(プロフ) - お疲れ様でした！相変わらずの素敵な神とグラファイトにやられます。いつも楽しみで仕方ないです！大好きです！爆 又楽しみにしてます！ (2018年6月12日 20時) (レス) id: 91fefba221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おおさきまいこ | 作成日時：2018年5月17日 17時
