16.乱される気持ち ページ16
乱暴にぶつけるように重ねられた身体と唇に抗う隙さえなく、頭の中が一気に痺れる。
激しいキスに身体を捩りグラファイトの腕の中で顔を背けてみたものの、逃れたのは唇だけで、グラファイトの唇はそのままAの耳の後ろから首筋を甘い音を立てながら降りて行く。
思わず口から甘い息が漏れ、その声に恥ずかしさと困惑でグラファイトの背中に回した指で彼の服をぎゅっと掴む。
黎斗とは違う。
ゆっくりと染み入る様に包み込んでくれる暖かさでは無い。
激しく求められる危険な快感が頭の真ん中に電流を流すように突き刺さる。
そのままグラファイトの手が胸や腰を撫で始め、Aの危険アラートが振り切れた。
A「やめてっ」
グラファイトの胸を思い切り押す。
その手をグラファイトが掴んでAの顔を覗き込んでまたニヤリと笑う。
グラファイト「お前、さっきまでの余裕はどうした?」
グラファイトの言う通りだ。
顔は真っ赤になって息があがり、なんとかグラファイトを睨みつけようとするAの瞳はうるんで揺れて、そんな顔を初めて見せるAをグラファイトは満足そうに見た。
グラファイト「可愛い女だ」
Aはグラファイトの腕を振り払いそのまま社長室から逃げ出した。
自分のゲームエリアに逃げ込んで息を整える。
グラファイトに乱された自分の気持ちに腹が立った。
バグスターだと気づかれていたこと。
黎斗への気持ちを見透かされていたこと。
そしてグラファイトの危険な瞳に捕らえられ身体に触れられた時のあの感覚。
全てがAをかき乱し、自分と正宗だけが操っていると高を括っていた余裕やプライドが脆くも崩れ落ちそうになる。
おかしい。
全てが計画通りに行っているのに、自分の気持ちだけが翻弄されてどうしたらいいのかわからなくなりそうだった。
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グラファイトはAの正体について黎斗に言及する事もなく、貴利矢と違ってAの計画が何であるかを嗅ぎ回ることも無かった。
ある日、Aは1人でCRへ仮面ライダー達の様子を探りに行った。CRの扉を入ると険しい顔をして出て行く飛彩とすれ違った。
CRの中ではピヨった顔のポッピーと永夢に、その隣で物凄く不機嫌な顔でデスクに座る大我がいた。
A「あの、、お取り込み中でしたか?」
気を使ってるふりをしてみるが、どうせ飛彩と大我がまた言い合いでもしたんだろうと想像はついた。
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大崎舞子(プロフ) - kojiさん» 最後までお読みいただきありがとうございます!大好きだなんて、、うれしいです!!大人セクシー路線の黎斗とグラファイト、お楽しみいただけて良かったです! (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - Hyuiさん» 皆さんにご理解頂けるか謎過ぎたグラファイトとの関係ですが、ホッとしました! (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - moon791さん» いつもコメントありがとうございます!とても励みになりました^_^書けば書くほどグラファイトを好きになって大変でした爆 またどうぞよろしくお願いします! (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - 双羅さん» 最後までお読みいただきありがとうございました!こんな夢主ちゃんを受け入れてもらえるかちょっと不安だったのですが、ありがとうございます!貴利矢も大好きなので頑張ってみます! (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
koji(プロフ) - お疲れ様でした!相変わらずの素敵な神とグラファイトにやられます。いつも楽しみで仕方ないです!大好きです!爆 又楽しみにしてます! (2018年6月12日 20時) (レス) id: 91fefba221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おおさきまいこ | 作成日時:2018年5月17日 17時