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(影山side)
視線の先にいるAがブレザーのポケットからケータイを取り出す。その画面を確認するや否や、耳元のコール音はすぐに途切れた。一瞬の隙に座り込む男子生徒達に目を走らせればつまらなそうに再び談笑を始めている。
露骨な反応が俺の考察を肯定させ、収まらない苛立ちが無意識にケータイを強く握らせる。当て付けるように持っていた紙パックを勢い良く机に置けばクラスメイトが肩を萎縮させた。
『・・・飛雄？どうし、』
「スカートの下を履け」
『え？』
被せて放った突然の指示に素っ頓狂な反応が返ってきた。目を丸くしたまま立ち尽くすAは辺りを見回しながら「どこから見てるの？盗撮？」とアホみたいな台詞を投げてくる。小ボケにわざわざ突っ込んでやるのも面倒で「教室」と短く答えれば、彷徨っていた視線がようやく一箇所に固定された。
＿＿＿交わる灰茶色の瞳が熱を呼び寄せる。あんなにも苛立っていたのに、たったこれだけで余計なこと全部吹き飛びそうになる。
笑顔で手を振ってくる姿に単純な心臓は大きく跳ね上がり、そのせいで肝心なことを危うく忘れてしまうところだった。再度ケータイを握り直して平然を取り繕うと勢いそのままに唇を割る。
「お前、日向と場所変われ」
『なんで？』
「いいから早くしろ」
『う、うん。分かった』
疑問を引きずりながらもどうやら呑み込んでくれたらしい。「日向くん、場所変わって！」と電話越しに聞こえてくる声を耳に入れながらその光景を目で追うと、何も知らない日向はすんなりとAと場所を入れ替えていた。
───・・・あれだけ離れていれば大丈夫か。本当なら今すぐにでも下に履いて来いと強制送還させたいところだが昼休みは残り数分だし、今更すぎるだろう。
問いかけられる前に早々に通話を終わらせ、どうせだからとバレーボールらしきそれを最後まで見届けることにした。
しかしAの無警戒さはどうにかさせる必要がある。いつか何かが起こりそうで、危なっかしくて気が気じゃない。A自身は幼馴染のころから変わっていないのだろうが、俺の立場が彼氏になった途端に色々なことが目につくようになってしまった。知らない場所で何かがあったらと思うだけで再び苛立ちが湧いてくる。
机に叩き付けた紙パックを再び手に取る。あれだけ雑に扱ったのに中身が零れなかったのは奇跡だ。
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惠音(プロフ) - 名無しさん» キュンですね〜！素敵なシチュありがとうございます！勉強会の話が終わったら、ちょいちょい物語動かしていこうかな〜と思っています！永山さんも登場する予定なので楽しんでもらえたら光栄です....！ (2月12日 19時) (
レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 欲望が抑えられないです (2月11日 23時) (レス) id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ほのぼの会やちょい甘な会もいいけど、最近出てこなくなった永山さんが影山にアクションかけて夢主ちゃんが不安になってちょっと永山さんと取り合い的なのしてそれでも夢主ちゃん以外に興味ない影山にカウンターくらって影山と夢主ちゃんの激甘な会が見てみたい (2月11日 23時) (レス) @page44 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
惠音(プロフ) - Lunaさん» 大好きだなんて嬉し過ぎます....！性癖に刺さる影山くんになれていて良かったー！少しでも日々の癒しになれたら嬉しいです！ (2月5日 7時) (レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 惠音さん» わぁー！お返事ありがとうございます！ほんと無限大です！！惠音さんのお話大好きです！！ (2月4日 23時) (レス) id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠音
| 作成日時：2023年12月9日 20時
