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(月島side)
赤いマントを靡かせる咲いた笑顔に視線が惹き付けられる。そうさせるのは、非現実的な衣装のせいか。──答えなんて、とっくに分かっているというのに。
覚悟を決めたつもりでいたのに、影山と並んだ姿を見るたびに足が止まってしまう。その笑顔があまりにも幸せそうだから。言い訳ばかり並べてしまう僕は、結局自分が傷つきたくないだけだ。
賑わう輪から外れて壁に背を預ければ、気が付いた山口が追ってくる。含みある眼差しと輝いた表情を見れば自分が今から何を言われるのか想像出来てしまう。そしてその予想は、同じように隣へ並んだ山口がすぐに現実へと形を変えてみせた。
「ツッキー、Aさん可愛いね！」
「・・・」
「すっごく可愛いよね！」
「・・・そうだね」
折れるしかないと瞬時に察した。僕がこの言葉を返すまでやり取りを続けるつもりだったのだろうか。横から刺さる笑顔の圧が凄い。ひとつ嘆息をして渋々その望みに答えてやると、満足そうに歯を見せて笑っていた。眉根を寄せて視線を流せば「ごめん、ツッキー！」と馴染んだ台詞を言いながらも結局はどこか嬉しそうで。
確信的なことを言われなくても、背中を押してくれているのだということは気が付いていた。僕が想いを吐き出したあのときから。──まぁ、たまにお節介だと思うときもあるけれど。
伏せた視線を持ち上げると弾んだ笑顔が映り込む。その純真な笑顔を、愛おしいと感じてしまう。自分に向けて欲しいと、我儘な感情ばかりが溢れてきてしまう。
「Aさんにちゃんと言ってあげなよ、可愛いって。きっと喜んでくれるよ」
「好きでもない人に言われたって嬉しくないでしょ」
「Aさーん！ちょっと来てくれる？」
「はっ？！ちょっ、」
捻くれた返しにやれやれと肩を竦めた山口が手招きでAを呼びつける。まさかの強行突破に妙な汗が噴いて、「どういうつもりだ」と問いかけてみるが笑顔で流されてしまう。僕がいつまでも腹を括らないせいなのか、山口がやけに強気になってきた。
清水さん達と談笑していたAが小走りで駆け寄る。距離が近くなるにつれて煩くなる心臓が、あっという間に平常心を奪っていく。何を話せばいいのか、何を言えば違和感を抱かれずに喜んでくれるか。そのことだけに素早く意識を傾けてみる。
新鮮な衣装に身を包んだ姿を瞳に映していた僕は、すぐ隣で零れ落ちた優しさと声援に言葉を呑み込んだ。
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惠音(プロフ) - 名無しさん» キュンですね〜！素敵なシチュありがとうございます！勉強会の話が終わったら、ちょいちょい物語動かしていこうかな〜と思っています！永山さんも登場する予定なので楽しんでもらえたら光栄です....！ (2月12日 19時) (
レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 欲望が抑えられないです (2月11日 23時) (レス) id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ほのぼの会やちょい甘な会もいいけど、最近出てこなくなった永山さんが影山にアクションかけて夢主ちゃんが不安になってちょっと永山さんと取り合い的なのしてそれでも夢主ちゃん以外に興味ない影山にカウンターくらって影山と夢主ちゃんの激甘な会が見てみたい (2月11日 23時) (レス) @page44 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
惠音(プロフ) - Lunaさん» 大好きだなんて嬉し過ぎます....！性癖に刺さる影山くんになれていて良かったー！少しでも日々の癒しになれたら嬉しいです！ (2月5日 7時) (レス) id: eb865940ec (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 惠音さん» わぁー！お返事ありがとうございます！ほんと無限大です！！惠音さんのお話大好きです！！ (2月4日 23時) (レス) id: ae56522889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠音
| 作成日時：2023年12月9日 20時
