夜 ページ25
宿舎に着き、談笑した後部屋に戻ればあたりは暗くなっていた。
途中参加した私だが、監督は嫌な顔一切せず部屋を貸してくれた。
そういうところは良い人なんだなって思う。
私は1人部屋だから2人用の部屋がやけに広く感じる。
隣には円堂さん、正面の部屋には修也さん(鬼道さん)。
何か・・・凄く仲良しさんな集まり。
私がいて大丈夫かなとか思っちゃうくらい・・・
確か鬼道さんはアジア予選で選手失格になっちゃったんだっけ。
・・・戻ってきてくださったら、ご挨拶したいな。
コンコン
麗「あ、はーい(誰だろう)」
ガチャ
麗「修也さん。どうかしましたか？」
豪「これ、落としてた。大切なものだから早く返そうと思ってな」
麗「あ、ライセンス。すいません、届けてもらっちゃって」
豪「いや、部屋も近いし。あ、そうだ。一ノ瀬たちが麗が倒れた時
凄く心配していたぞ。」
麗「え、じゃ後で連絡入れないといけませんね」
豪「その方が良いだろう。それじゃあ」
麗「はい、ありがとうございます」
豪「ああ。写真、綺麗だったぞ」
ガチャ
麗「・・・へ？写真・・・あ、これか」
ケースに入れてた最新のライセンス。
月城麗として撮ったから、ほやほやの新品だ。
片腕を差し伸べたポーズ。
麗「綺麗かなぁ・・・」
麗は自分の綺麗さなんて全く気付かない鈍感女なのだ・・・
【豪炎寺サイド】
廊下に誰かのパスケースが落ちていた。
水色のパスケース。
名前が書かれていない。中を見るしかないようだ。
パスケースの中に入っていたのは、麗のライセンスだ。
月城麗としてのライセンスだ、新品なんだろう。
そんなことを思いながら写真を見る。
柔らかな笑みに、差し出した片手が慈しみに溢れた聖女のようだった。
とりあえず、届けてやろう。そう思った時、もう一枚、写真が入っているのが見えた。
それを出して見てみる。
見たところ、昔の写真だろうか。女子サッカー日本代表の頃のライセンスが入っていた。
名前は月城麗、異名は月下の桜姫。
これがあいつの昔の姿かと思うと、自然と笑みが零れた。
見入ってしまったな、早く返すか。
―麗の部屋のドアをノックした。
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ウララ(プロフ) - 初めまして！ウララと申します。この作品を読んでくださりありがとうございます。一日で続編に20hit以上！嬉しい限り！さて、ついに奏ちゃんと麗ちゃんの過去をかくことが出来ました・・・。めっちゃ楽しかったです。読んでくださった皆様、ありがとうございます！！ (2021年2月21日 5時) (
レス) id: ecd73fb054 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウララ | 作成日時：2021年2月21日 1時
