麗への思い ページ20
【豪炎寺サイド】
フィールドでは良く見えなかっただろう。しかしベンチからはハッキリと見えた。
―真空派をつくった直後の麗の腹に、ボールを当てた。
しかもかなりの威力のようだった。
麗はフィールドに力無く倒れ、動かなくなった。
イタリアの選手たちも、ボールを蹴ったヤツ以外は驚いていた。
あいつらも、麗の真空派で何とか起き上がることができ、麗の傍に駆け寄っていく。
皆麗を運ぼうとしたものの、倒れた衝撃で上手く力が入らないようだ。
俺はベンチを飛び出し、麗の元へ駆け寄った。
【小僧丸サイド】
豪炎寺さんがベンチから駆け寄り、麗を持ち上げた。横抱き。
いや、仰向けで倒れていたからそのほうが一番楽なんだろう。
麗のサラサラの髪が、重力によって下に落ちる。
こんな時に言うのは不謹慎なんだと分かっていたが、2人はお似合いだった。
凛々しい目付きに整った顔立ちの豪炎寺さん。
どんな相手にも等しく優しい上、美少女と言える麗。
俺達は何とか立ち上がってベンチに向かい、麗の状態を尋ねる。
マネージャーの2人、ベンチにいた皆もそうだが、監督も珍しく驚いていた。
豪「麗の状態はどうですか、析谷さん」
析「うん。今はまだ意識が戻っていないが命に別状はなさそうだね。
でも頭から落ちていたから、病院で診てもらわないとダメだね・・・」
稲「そんな・・・」
野「麗ちゃんは僕達を助けてくれたのに・・・」
灰「クソっ！」
俺はイタリアの麗にボールを打ち付けた選手の方を見る。
どうやらキャプテンのペトロニオとかいう奴と話している。
何を話しているが知ったこっちゃないが、俺は立ち上がりそいつらの所へ向かった。
「何だよ」
ぺ「すまなかった。俺たちのチームの選手が君達の仲間に手を出してしまった。」
サ「別にお前はいい。俺が話したいのはそいつだ」
「ああ？何だ」
サ「何で麗にボールをぶつけた」
俺は山籠もりの修行で鍛えられた殺気を出す。それに驚いたのか
相手は一歩後ずさりした。
「あの女が真空派をつくったから、邪魔だと思ったんだよ！」
相手がやけくそでそういうと、観客からブーイングが起きた。
その中には、ある選手たちもいた。
―――
もう少し続きます！ごめんなさい
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ウララ(プロフ) - 初めまして！ウララと申します。この作品を読んでくださりありがとうございます。一日で続編に20hit以上！嬉しい限り！さて、ついに奏ちゃんと麗ちゃんの過去をかくことが出来ました・・・。めっちゃ楽しかったです。読んでくださった皆様、ありがとうございます！！ (2021年2月21日 5時) (
レス) id: ecd73fb054 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウララ | 作成日時：2021年2月21日 1時
