"末"の前日談(逆先 夏目) ページ20
逆先 夏目side.
いつからだろうか。ボクとみんなが、少しずつおかしくなっていったのは。
ずっと前のことかもしれないし、つい最近のことかもしれない。
.....まあ、それはさておき少し前の話をしようか。
＿＿＿あれはよく晴れた夏の日だった、と思う。
いつも通り秘密の地下書庫に向かうときに聞こえてきた声に耳を疑ったことを、今でも鮮明に覚えている。
「＿＿Aがストーカーの被害にあっているらしい。」
「＿＿Aが危険な目に遭いかけたらしい。」
聞こえてきたのはそんな現実味の無い世間話。
まさかAちゃんが...と嘘だと思いたかったが断定しきれずに素通りもできず、ボクは聞き込み調査をすることにした。
＿＿＿この時のボクは、この純粋な恋心が歪な形に歪ませるきっかけになることを知る由もなかった。
＿＿＿＿＿＿＿
Aちゃんが被害にあっているのは確からしいけど、Aちゃんは特に危機感を持ってないのか相談したことはないようだ。本人に直接訊いてみようか。
「＿＿＿唐突なんだけド、Aちゃんって最近誰からの視線を感じたりシテル？」
「.....う、うん。でも大丈夫だよ、何もされてないし。」
驚いた。まさか本当に大丈夫だと思ってるのか、ただ居心地が悪そうにAちゃんはうつむいただけだった。そんな状況を流せない程ボクは本気だというのに。
「そういう問題でもないと思うケド。だいたいAちゃんは＿＿＿＿
「......ごめん夏目くん、またね。」
話をはぐらかされ、立ち去ったAちゃんはすぐに闇の中に消えてしまった。
どうしてかこんなに近い距離なのに手を伸ばしても、もう届かないような気がした。
＿＿＿＿＿＿＿
そして、最悪な直感は的中した。
Aちゃんが好きという本心を伝えることもできないまま、Aちゃんは何者かに拐われたのだった。
その時の皆は今なら異常だったと言えただろう。血眼になって探せばすぐに犯人は消されたし、すぐにAちゃんは見つかった。
Aちゃんは長い時間眠らされていたらしい。
この様子じゃ自分が拐われたことも気づいてないのだろう。Aちゃんはこんなこと知らなくていいんダ。
これからはボクもみんなと一緒に、ずっとボクが見守ってあげるから何も心配しないデ。
きっとこの瞬間からボクは変わってしまった。
そしてボクの異常な生活が始まったのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 100人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さも(プロフ) - 純さん» 純さんこんばんは！わざわざ見ていただきありがとうございますm(_ _)mお手数お掛けしますがどうぞよろしくお願いいたします。 (2020年3月13日 19時) (
レス) id: 449220bc32 (このIDを非表示/違反報告)
純(プロフ) - 作者からみました。OKです。ゆっくり更新で構わないので、よろしくお願いいたします (2020年3月13日 17時) (レス) id: 8d45cf93a3 (このIDを非表示/違反報告)
さも(プロフ) - みっきーさん» みっきーさんはじめまして、リクエストいただき本当にありがとうございます！凛月くん了解致しました！依存度までの記載までありがとうございます。ぜひ書かせていただけたらと思います完成までお待ちいただけましたら幸いです。 (2020年3月12日 21時) (レス) id: 449220bc32 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - すいません…リクエストよろしいでしょうか？朔間凛月くんとで共依存の関係で書いていただけないでしょうか…？度合いとしては学校でも常時密着していて本人達はそれを全く変に思わないレベルの依存度が好きです…！！ (2020年3月12日 1時) (レス) id: bd5bbfc6ff (このIDを非表示/違反報告)
純(プロフ) - はい！もうほんとたくさんあってすみません、、、楽しみにまってますね！！ (2020年2月19日 16時) (レス) id: 8d45cf93a3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さも | 作成日時：2019年1月27日 9時
