夢を見るから明日は来る。 ページ1
「ッくしゅ」
「風邪か?俺様ちゃんがあっためてやろ〜か?」
「結構よ、触らないで」
「つれないねぇ」
それだけ言うと興味がなくなったのか大きく欠伸をして目を閉じる零
その零の膝の上で抱えられたAはペンを片手に五線譜に音符を連ねていた
(最早膝上なのは慣れている)
「ねぇ....って寝てるし、」
話しかけるともう眠りについたのか静かに寝息をたてる朔間
その美しい寝顔を見てAは何かを閃いた
「ふふ、たまには好きにさせてもらってもいいよねぇ」
ポケットからコームと髪ゴムを取り出して膝に座ったまま零の髪を弄りだした
入学当初はそれこそ不器用だったAだったが、家庭科実習などで鬼龍に教えてもらったりライブなどに使う衣装の作成を斎宮に教えてもらったりしてるうちに手先が器用になった
慣れた手つきで零の髪に編み込みを施すとそれを可愛らしいピンで止める
「あら可愛い」
「あら可愛い,じゃねーよ、何してんだよ」
「...起きてたの」
パチリと目を開いた零は編み込みされた髪に触り何やら嬉しそうに笑う
「まぁ上出来じゃねーの?たまには可愛いことするじゃん」
「ひゃっ、なに」
零はAの髪を耳にかけ耳朶を親指で撫でる
突然触られた冷たい体温に驚くA
「ココ、開けねぇの?」
零の耳朶に埋め込まれた深紅のピアスがキラリと光る
「....そうね。アイドルだしそろそろかと思ってたけど...その、ちょっと...」
「あ!もしかして恐いとか?」
「そ、そんなわけないでしょ!?馬鹿なこと言わないでよ!!」
図星を言い当てられて顔に熱が集まり零の胸板を押し退ける
そんなAを見て零はまたニヤニヤする
「.......開けてぇな」
(今無理やりお前を押さえ込んで、耳に穴ぶっ通して俺と同じ赤を埋め込みたい)
(そしたら“アイツ”はどういう反応をするのか)
そんな下心を考えながら零は喉を鳴らして小さく笑った
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さくさくぱんだ(プロフ) - 更新を心待ちにしています! (2022年4月9日 19時) (レス) @page39 id: 27ed53f3b6 (このIDを非表示/違反報告)
かみなき主(プロフ) - 何回も読み返してます! いつか気が向いた時にでも良いのでぜひ続きを書いて欲しいです! (2020年6月11日 16時) (レス) id: 8084408f37 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 面白いです!更新待ってます! (2019年12月31日 22時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき姫2(プロフ) - 4話(?)を見て思ったんですけど、なんで奏汰が昔髪が長かったのを知ってたんですか? (2019年4月3日 14時) (レス) id: 618aafe19a (このIDを非表示/違反報告)
フルール・ド・リスしんどい(プロフ) - 悠凪さん» そちらも見ていただいてありがとうございます...!!とても感激です!!!今日常生活でとても忙しくどちらも更新できない状況ですがこれからも頑張りたいと思います!コメントありがとうございます^^* (2017年12月10日 13時) (レス) id: d45fe086f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フルール・ド・リスしんどい | 作成日時:2017年11月14日 2時