準備期間/1 ページ7
「____衣装の仮案が出来たんですけど、チェックお願い出来ますか?」
「ああ、任せてよ!」
「おーい、ニナ!それより予選についてさぁ、」
「ちょっとあんずは!?聞きたいことがあるんだけど!」
____間も無く開催されるライブの為に、学院全体がいよいよ本腰を入れ始めた。プロデューサーであるニナとあんず先輩は、アイドルたちに引っ張りだこだ。今日も学院内を忙しく走り回っている。
しかし私はというと。
「おい……なんでアイツがいるんだよ」
「知らない、邪魔しにきたんじゃね?」
「マジかよ……最低だな」
まあ遠巻きに見られてますよね!!
怯えて近づかないようにしている人もいれば、私を見て近くの友達となにか言いながら笑っている人もいる。……これ、仕事しようにも出来ないのでは。
よく考えたら、この状況でまともにプロデュース出来るわけがない。会長め、それを知ってこの仕打ちか!!こんなの、私が考えた企画書なんて受け入れられないに決まって……
……あ、でも。エッちゃん会長は「企画は誰が考えたかわからないようにする」って言ってたよね。それって、私が活躍できるようにって配慮かな?いやでも会長がそんな優しいことする???しない!!
なんて、だいぶ失礼で会長に聞かれたら笑顔で顔に卵ぶつけられそうな結論に行き着いて、一人で頷いていたときだった。ぽん、と軽く肩を叩かれた。
「ひゃぶっ!?だ、誰……ああああんずせんぱ!?!?」
後ろに立っていたのは女神。驚きすぎて言語を成していない私をみて、目を丸くしている。この表情は、普段日本語レベル1の私に「貴方はどこの国出身なんですか?Mars?」ってめちゃくちゃ良い発音で馬鹿にしてきた司くんの発言より刺さる。なんたってあんず先輩だもん。
「な、なにか用ですか?」
私貴方と話す気ないんですけど、みたいなオーラを出しながらそっぽを向く。向いた先で丁度ニナと話していた瀬名先輩と目があったけど、彼は流れるような動作で私から目を逸らした。さすがknights劇団の一人、「関わらない」を徹底している。
一方、あんず先輩はくい、と私の袖を引いた。その動作が可愛すぎて、顔がぱっとあんず先輩を見る。
あんず先輩が無言で指差したのは、私の持っている企画書だった。
「え、企画書提出?……ああ、そーいえば期限が近かったですね」
仕事の早い二人はもう提出をしているらしい。考えたものの提出をすっかり忘れてた私は、そのまま生徒会室に向かうことにした。
2090人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
べベンべエエェェ - また戻ってきました!この作品がお気に入りになってどの小説の設定も星川、というのを使わせて読ませてもらってます!ありがとうございます! (2022年6月9日 23時) (レス) @page29 id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
ベベンべエエェェ - またニナが足を洗って帰って来てほしいかなと思います。続編が出来たらとっっっっぅても嬉しいです (2021年8月4日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
CloveR(プロフ) - 面白すぎて2日で読み終わりました……。(続き気になりすぎて2日とも5:00くらいまで寝れなかった)寝る前に読んだの後悔するくらいおもしろかったです…! (2021年7月29日 3時) (レス) id: f7412586d4 (このIDを非表示/違反報告)
髪様 - ゆうさんと同意見です,完璧ですわあ、、、、 (2020年5月8日 11時) (レス) id: a311e75dfe (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - なんだろう、なんて言えばいいかわかんないんですけど...完璧な小説でした (2020年4月25日 18時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ