謝罪とそれから/1 ページ40
星雨祭の次の日からニナはクラスに姿を現さないようになり、私は会長から彼女の退学が決まったと聞いた。舞台装置を使ってアイドルに怪我をさせようとしたことや、実際に怪我をさせた事例が決め手になったらしい。
そしてその事実は、どこから漏れたのか学院中に広まっていて。退学後まで公にはしないつもりだったらしいけれど、急に真実を知ることになった皆は大きく動揺していた。いや、ニナが学院にこなくなったことで何かあるとは思っていただろう。けれどやはり騒ぎは大きくて、失望する人、悲しむ人、怒る人と様々な反応を見せた。
そして、もう一つ。
「本当にごめんなさい！」
真実を聞いた生徒たちが、次々と私に謝りにやってきたのだ。初めにやってきたのはTrickstarだった。
四人並んでやってきたかと思えば、彼らは練習でもしたのかというタイミングで同時に頭を下げる。
「俺は、おまえが一連の犯人だと思ってキツい言葉ばかり浴びせてしまった。謝っても謝りきれんが、謝罪させてもらいたい。……すまなかった」
「僕もすっかり騙されてた。Aちゃんは大変だっただろうに……何も出来なくて、本当にごめんね」
「俺も、ごめん。会長に言われてお前を避けてたけど……そうじゃなくて、自分自身で行動しなくちゃいけなかったんだよな」
「……気づけなくてごめんね、A」
「えっ、あの、大丈夫です！全く問題ないです！」
かっこよく「気にしてないですよ」といいたかったのに、申し訳ないのと慌てすぎでしどろもどろに返事をしてしまった。だって、怒ってないのに謝られたらどう反応したらいいか困るよね？
「皆さんは、ニナを助けるために私と話し合おうとしてたでしょう。騙されてたといっても、誰かを助けたいって思う気持ちは全然悪いことじゃないですよね？それに私は皆さんに怪我させられたわけでもないし、えっと……まあそんな感じです！」
どんな纏め方をしたら良いか分からなくて強引にまとめたら、明星先輩が吹き出した。どういう感じなの、と一頻り笑った後彼は私に飛びつく。
「俺にはAのそういうところ、すっごくキラキラしてみえるよ！これからも仲良くしてくれたら嬉しいなっ」
「それは私もですけどっ、ちょっと苦しい！」
ぎゅうぎゅう抱きついてくる先輩と戯れていたら、先程まで沈痛な顔をしていた氷鷹先輩たちの顔にも薄く笑みが浮かぶ。その様子に、ほっとした。
「……そうだ！ほら、入ってきなよ！」
と。明星先輩が後ろの扉に向かって叫んだ。
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べベンべエエェェ - また戻ってきました！この作品がお気に入りになってどの小説の設定も星川、というのを使わせて読ませてもらってます！ありがとうございます！ (2022年6月9日 23時) (
レス) @page29 id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
ベベンべエエェェ - またニナが足を洗って帰って来てほしいかなと思います。続編が出来たらとっっっっぅても嬉しいです (2021年8月4日 21時) (レス) id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
CloveR(プロフ) - 面白すぎて2日で読み終わりました……。（続き気になりすぎて2日とも5:00くらいまで寝れなかった）寝る前に読んだの後悔するくらいおもしろかったです…！ (2021年7月29日 3時) (レス) id: f7412586d4 (このIDを非表示/違反報告)
髪様 - ゆうさんと同意見です，完璧ですわあ、、、、 (2020年5月8日 11時) (レス) id: a311e75dfe (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - なんだろう、なんて言えばいいかわかんないんですけど...完璧な小説でした (2020年4月25日 18時) (レス) id: de93f0d8c4 (このIDを非表示/違反報告)
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