創造する王と儚き策略/2(sideレオ) ページ21
「……えっ」
それからニナは、すぐに顔を青ざめさせる。「大丈夫ですかっ？」わざとらしいほど震えながら、彼女はおれの手に触れた。
「見ないなぁ、とは思ってましたけどぉ……学院にも来ていなかったんですか？」
「んーん。もうすぐライブもあるし、学院には来てたんだけど……やっぱり、無理しすぎたな〜？」
疑われないように慎重に、自然に言葉を紡ぐ。ここからが、本番。
「……なあ、ニナ」
「はい？」
きょとんと首を傾げ、人差し指を頬に当てるニナ。計算なんだろうけど、よく自分の容姿を活かせてるよな〜？もったいないっ、これで敵じゃなきゃ結構気に入ってたかもしれないのに！
それはそうと、と気を引き締める。真剣な顔で、彼女を見た。
「大丈夫か？……あいつに、いじめられてたんだろ」
「知ってたんですか……？」
驚いた、とでも言うように目を丸くする彼女を見て、心の中で嘆息する。……わざとらしい！噂を広めてんのはおまえだろ？
「……はい。でも、レオ先輩に会って元気になりました！」
「ん、なら良かったけど。……それより、お願いがあるんだ」
「何ですか？私に出来ることならなんでもしますよっ」
思い通り。おれたちに悪く思われたくないお前なら、そう言うと思った。それなら、おれが今から言う「お願い」は＿＿＿＿お前にとっても、悪くないはずだ。
すう、と息を吸って、おれは悲痛な表情を見せた。
「ニナ。これから、ずっとおれの側にいてくれ」
へ、とニナが目線を上げる。間髪入れず、おれは言葉を続けた。
「おれの体調が悪かった、って言っただろ？実は、今もあんまり調子がよくなくて……本当のことをいうと、あと少ししか生きられないんだ」
ここまでは天祥院のマネ。最後に、追い打ちをかけてやる。
「最期ぐらい、好きな人と一緒にいたいんだ。このことはニナにしか言ってない。……お願い。一緒にいてくれ」
自分が特別だと思わせて、自尊心を高める。それで良い気分にさせておいてから＿＿お前の動きを制限しよう。
おれがお前の側にいることで、お前は迂闊な行動には出れない。リッツとナルは証拠探しに動きやすくなり、Aを陥し入れようとすることも出来ない。それにお前なら、断らないだろ？
相手は、その目論見に気づいていない。思い通り頷いた彼女を見て、おれはこっそり笑みを浮かべた。
「……そうだったのか……！」
その様子を見ていた奴がいたなんて、気づかずに。
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ミー(プロフ) - マジで渉どっちかわかんなかったです笑笑 (2017年8月15日 14時) (
レス) id: 9cb245a304 (このIDを非表示/違反報告)
蒼狼(プロフ) - 作品めっちゃ面白いです！Twitterの方でフォロー（？）しました！ (2017年7月9日 19時) (レス) id: c6b79d49da (このIDを非表示/違反報告)
風夏 - 泣きました。ガチで泣きました。みかちゃん良い人すぎて凄い！これからも、面白い作品ヨロシクお願いします！ (2017年6月30日 21時) (レス) id: c04ac3408a (このIDを非表示/違反報告)
まめだいふくもち(プロフ) - かぜかなたさん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。当方、あんスタを知っている前提でお話をかいているので、分かりにくい箇所もあったかもしれません…。ぜひこれからあんスタについて詳しくなって、また読んでください(*'▽'*) (2017年3月11日 23時) (レス) id: 8f73a5bd97 (このIDを非表示/違反報告)
かぜかなた - あんすたあまり知らないので、初心者でもわかるような内容にしてもらいたいです。 (2017年3月3日 23時) (レス) id: 4812fd1ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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