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真緒side
可愛い服に、いつもならしないメイク。
…自分で思ってるよりずっと、俺はこいつのことが可愛くてたまらないらしい。
きっと、もしかしたら俺よりもずっと、Aに対する俺の気持ちをわかってるあんずが連れてきてくれたおかげで、いつもより更に可愛いAを、今だけは俺が独占できる。
「……せ…ぱい？」
「…んっ！？すまん！なんか言ったか！？」
「いや、ぴぴーってなってるので私取ってきましょうか〜？って…」
「あっ、ああ！ホントだ！Aはここ座って待ってろ、取ってくるから！」
さっきまで考えていた相手の声で意識を引き戻されて。
顔を近づけて心配そうに覗き込んでくるAに、不覚にもドキッとしてしまいながら慌てて席を立つ。
…やっぱあいつ、可愛い顔してるよなぁ…。
なんだかふわふわした心地で2人分のハンバーガーやらポテトやらを受け取って、さっきまで座っていたフードコートのテラス席へ。
「…は…？」
俺が座っていたイスと、余っていたイスに腰掛けている2人組の男。
困った顔できょろきょろと辺りを見回すA。
ナンパにしてもそんな図々しい奴いるかよ…。
「あの。俺の彼女に、なんか用ですか…？
…ったく、おまえはすぐ変な男に絡まれるんだから…あっち空いてるし行こうぜ」
楽しい気分に水を差されたみたいな気分になってイライラしながら男たちを睨みつける。
「…せんぱ……はいっ！」
不安そうにきゅっとシャツの裾を掴んで後ろを着いてくるAに、ほんの少しだけ荒んだ気持ちが癒されたりした。
「…はぁ〜」
「…うぅ〜…？ごめんなさい…」
席に座って、ため息を吐くと、しゅんとしながら謝ってくる。
「いや…おまえは悪くないよ。1人にしてごめんな、変なことされてないか？
…っていうか…ああっ！？勢いでごめんな！？嫌じゃなかったか！？」
さっきの自分の言葉を思い出して、焦る。
「いえ、まお先輩も何も悪くないですよ！大丈夫です！助けてくれてありがとうございました！
…ふふふ、ちょっと嬉しかったです！
…いつか……ううん、やっぱりなんでもないです！忘れてください」
はにかむように、少し困ったように笑って、忘れてください、なんて。
…おまえ、そんな顔もできるんだな…ずるいな…。
「Aが無事ならよし！さっさと食おうぜ〜！」
「えへへ…好きです！
いただきますっ！」
いつも通りのあどけない笑顔と『好き』
当たり前だ、って思っちゃダメなんだよな…。
…いつか……。
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えびみりん焼き(プロフ) - 月兎さん» 気づくのめっちゃ遅れてしまった…！！感想ありがとうございます！！元気貰っちゃったのでこれからも頑張ろうと思います！！早くくっつけ〜って思ってるのは実は私もだったり……(？) (2020年3月6日 9時) (
レス) id: f1f0e010d5 (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - 衣更くんと元気いっぱいな主人公さんがとっても可愛いです。はやくくっついてよと一々思います。可愛くて面白いです。更新頑張ってくださいね。 (2020年1月3日 13時) (レス) id: fdb5669a18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えびみりん焼き | 作成日時：2019年6月20日 11時
