遠キョリ恋愛２【五条悟】

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辿り着いたのは最近オープンしたばかりのカフェ。ここ気になってたんだよねー！

席について恵くんにメニューを渡す。そして私もどれにしようかと頭を悩ませていると、恵くんが顔を上げてこちらを見た。





『あ、決まった？何にする？』

「…チョコケーキ」





かわっ……かわいい。自分のショートケーキと恵くんのチョコケーキを店員さんに注文して、目の前の小さな彼を眺める。





思わずお誘いOKしちゃったけど、初デートの相手が私でいいのかな。大きくなったときに後悔されたらどうしよう。……恵くん成長したら絶対イケメンになるよなぁ。





しばらくしてケーキと飲み物が運ばれてきた。恵くん普段はあまり表情には出さないけど、チョコケーキを見て嬉しそうにしているのがわかる。

２人で他愛もないお喋りしているとあっというまに時間が経っていた。





『ケーキおいしかったね！』と言うと、少し笑って「はい」と言ってくれる恵くん。そのあとはゲーセンでひたすら遊んで、外が暗くなってきた頃に高専へと戻ることにした。





恵くんの家まで送るって言ったけど、恵くんは「僕がAさんを送ります」と言った。えっ小学生に送ってもらう高校生ってどうなの？





「五条さんと約束したんで」

『悟くんと？』

「ちゃんとAを送り届けろって」





私の知らないところで悟くんがそんなことを言っているなんて。嬉しくてつい頬が緩む。そんな私を恵くんはじっと見上げる。





「あの人、いつもAさんの話してますよ」

『えっ恥ずかしいんだけど！？』

「五条さんってデリカシーなくてたまにすごく鬱陶しいんですけど……でも、Aさんの話をしてるときのあの人は好きです」





恵くんの言葉に『そっかぁ』と返事をして、ふふっと笑みが零れた。悟くんがどんな話をしてるかは知らないけど、恵くんが悟くんのことを好きって思ってくれたなら嬉しいな。



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