射手。２０話 ページ21
＊
朝のまぶしい光で目が覚めた。ぼーっとしながら目を動かして今の状況を少し整理する。……ここは病院。私は大規模侵攻で意識不明の重体になってて、それで２週間後に起きたんだったよね……。
意識がないときに日が過ぎてもう２月になってるなんて信じたくない。あーもう。勉強ついていけるかな？任務にも参加できるかな？骨折っていつ治るんだろう。早く家に帰りたい。三雲先輩に感謝の気持ちを伝えたい。やることがたくさんありすぎるけど、今のあたしじゃなにもできない。
無力な自分に思わずため息が溢れた。
「霜平さん？朝食ですよ〜」
そう言って看護師さんがカートを引きながら持ってきたのは朝ごはん。いわゆる病院食ってやつなのかな。バランスがきちんとしていて美味しそう。持ってきてくださった看護師さんにお礼を言って、両手を合わせて頂きますと口にする。そしてなんとか右手を動かしてスプーンを掴んで掬い、食べ物を口の中へと入れた。
約２週間ぶりのご飯。起きた時は空腹なんて感じなかったし、検査してるときは液体状のものを流して身体にいれていたから固形物は久しぶり。いつも食べていたものより少し味が薄いけど、これはこれで美味しい。本当は全部食べたかったけど、昨日起きたばかりの私の身体はまだそんなに食べ物を求めていなくて。結局半分以上も残してしまった。
「作ってくださった人に申し訳ないなぁ……」
申し訳なくなるけど、これ以上食べようとしたら戻してしまう。そしたら倍以上の方に迷惑をかけてしまうことになる。それは避けなければ。そう思った私はそれ以上手をつけず、両手を合わせてご馳走様でしたと感謝の言葉を言って、看護師さんが回収に来てくださるのを待った。
朝食が片付けられ、なにもすることがなく暇になる。昨日起きたばかりのあたしはできないことが多すぎた。手もまともに動かせないし、足も骨折してるから松葉杖でつかないといけない。でもその松葉杖もこの病室にはないから、看護師さんに持って来ていただくしか手はない。
でもそこまでいろいろしていただくわけにはいかなくて。……となれば道は１つ。よし、ずっとこのままでいいや。幸い個室であたし以外誰もいない。でもちょっぴり誰か他にいてくれればよかったなぁ、なんて思ったりもする。
「空がきれーだなぁ〜」
今は２月なのに曇ってなくて。雲ひとつない青空。それを遮るように飛行機雲が伸びていて、思わずきれいとつぶやいた。そのとき、コンコンコンとノック音が３回訊こえて。あたしはなにも考えずにはーい、と返事をした。
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受験生 - こんばんは、高校受験をあと一週間後に控えた受験生です。はい。なにやってんだ。勉強しなくちゃいけないのがわかってたけど、読み進める手が止まりませんでした。私も夢主みたいに乗り越えていきます。たくさん勇気を貰いました。ありがとうございました！！！ (2020年2月24日 22時) (
レス) id: 61c0c59d71 (このIDを非表示/違反報告)
岡本 珠理奈(プロフ) - いろえんぴつさん» そうなんですね！これからもよろしくお願いします！ (2018年8月1日 21時) (レス) id: 05e4939074 (このIDを非表示/違反報告)
いろえんぴつ(プロフ) - 私は１５年しか生きていない高1です。（笑） (2018年8月1日 20時) (レス) id: c175a64265 (このIDを非表示/違反報告)
岡本 珠理奈(プロフ) - いろえんぴつさん» ありがとうございます！はい笑、まだ１６年しか生きていない高1です……笑。コメントありがとうございます！これからもがんばりますね！ (2018年8月1日 18時) (レス) id: 05e4939074 (このIDを非表示/違反報告)
いろえんぴつ(プロフ) - 完結、お疲れ様です！！高校生だったんですか！？これからも頑張ってください (2018年8月1日 17時) (レス) id: c175a64265 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：岡本珠里奈 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hsjkei1/
作成日時：2018年3月25日 18時
