504話です ページ16
「こういうことってどういうこと？」
不思議そうに首を傾げる恭弥さんにカチンとくる。なぁにがこういうことってどういうこと？だ。そんなもの、考えなくてもすぐ答えなど出てくるはずだ。
「白ばっくれないでください。今したことです！」
「だからそれはただのやり返し……」
「やり返しだろうとなんだろうとやっていいことと悪いことがあります。幼馴染だからやってもいいと思ってませんか？世の中には限度というものがありまして……」
「それは君にも言えることだと思うけど」
この男はっ！！反省どころか開き直ってる！
ボソリと呟く恭弥さんにヒクヒクと口角が引きつる。ああ言えばこう言う。まったく、これだから頑固者は。
「とにかくそういうことはしないでください！」
「はいはい」
……もうこの男、どうしてくれようか。
怒りと呆れが心の中で渦巻く中、ゴホンという咳払いが聞こえた。ふとそちらをみるとこちらの様子を伺うツナ達がいた。ちなみに今咳払いをしたのは笹川先輩である。
「そ、そろそろいい、かな？」
若干青ざめながらも恐る恐るに声をかけるツナに私はハッとする。
そうだ、私は一体なにをしているのだろう。リング争奪戦の決戦を目前に控えているというのについ恭弥さんのペースにつられてしまい、彼と言い争いをしてしまった。そんなことをする暇はないのに。
冷静さを取り戻すために私は一度深呼吸をし、ツナの方を見た。
「すみませんツナ。もう大丈夫です」
そう伝えるとツナは小さく笑った。少し可愛いと思ったのは心の奥にしまっておこう。ツナ達の方に駆け寄ると笹川先輩が目をキランと輝かせた。
「さて話を戻すが……」
「いや待て。話を戻すも何も今なんも話なんてしてなかっただろーが！！！」
「細かいことは気にするなタコヘッド！！アレをやる時が来たのだぞ！！」
「あ、アレ…？」
疑問符を浮かべるツナと私に山本さんは彼の言いたいことに気付いたのかにっと笑った。
「円陣だな」
「あ、な、成る程……円陣か」
「気合い入れていましょう、10代目！！」
「そ、そうだね」
「お前達はそこにいればよいからな。10mルールに改訂したからよいんだ！」
「ね、ねぇユキ。笹川先輩って“改訂”という言葉知ってたんだね」
「綾、笹川先輩に失礼ですよ」
私の隣にやってきた綾がコソコソと耳打ちをする。そのかなりの失礼な物言いに叱責すると綾は素直にごめんなさいと謝罪した。恭弥さんのこれぐらい素直になればいいのだが。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
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西 - この方角に福があるはずです
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夜野兎(プロフ) - 逃亡者さん» 返信遅くなりすみません！！ここまで見てくださりありがとうございます！体の心配までしていただいて……恐縮ですっ、ありがとうございますっ。コメントありがとうございました！！ (2020年3月26日 18時) (
レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
逃亡者(プロフ) - 初コメント失礼致します。前から少しずつ読み、漸く追いつきました。大変面白く、続きが楽しみです。また更新出来る時に、気が向いたら更新してくださると嬉しいです。体調を崩さない程度に頑張ってください。 (2020年3月16日 20時) (レス) id: 3951c8a1b8 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - ルイスさん» はじめまして！！返信おそくなりすみません……ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2020年2月15日 16時) (レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス(プロフ) - はじめまして!今日この作品を見つけいっき読みしてしまいました!これからも更新頑張ってください! (2020年1月29日 23時) (レス) id: d4f9260aae (このIDを非表示/違反報告)
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