254話です ページ31
そこで綾は自身の頭が誰に鷲掴みにされているのか気付いたらしい。サアアァっと顔の血の気が引いていた。綾は無理矢理笑みを浮かべ手に持ったチョコバナナを隠そうとする。
「わあーお兄様ではないですか、やだー。何ってそりゃショバ代回収だよ」
「そう。でもここの回収は僕とユキがすると言ってなかったかい？」
「んー……言ってたような言ってないよう…いだだだだ！！」
言葉を遮るように恭弥さんは頭を掴む手の力を強めた。
「覚えの悪い頭だね。じゃあその手に持ってるチョコバナナは何？」
「あ、これ？もちろん自腹で払ったものだからショバ代に手をつけてな…」
「僕はショバ代の回収前に君に言ったはずだよね。買い食いはするなって。もしかしてだけど食べ物に気を取られてショバ代を回収していないなんてこと、ないよね？」
「も、勿論！！当然覚えているでございますぅうう」
この二人の口論は暫く続くとみた私はとりあえずショバ代だけ貰っておこうと思い、ツナ達に近付いた。
「ツナ。悪いのですがショバ代をいただけますか？」
「え！？ユキも来てたの！？」
家にいたはずじゃと目を丸くする彼に私は苦笑した。
「風紀委員が不足しているそうで休日である私まで駆り出されました」
「ショ、ショバ代って風紀委員に行くの！？」
「その通りです。活動費らしいですよ」
「払えないなら屋台をつぶす」
綾と口論になっていた恭弥さんが綾の頭を鷲掴んだままそう告げる。彼女のこめかみに恭弥さんの親指がくいこんでいる。
こめかみは人間の急所の一つと数えられているから痛いはずだ。証拠に綾は痛そうに顔を歪めている。
いやそれよりも……と私は待ったをかけた男性の方へと目を向ける。そこには風紀委員達が彼の言葉の通り屋台を潰していた。
彼の口から『屋台を潰す』という言葉を聞いたのはショバ代を回収している途中のことだった。
最初は何の冗談だと少し笑っていたが、本当に…本気で屋台を潰す光景を目の当たりにし、ああ本当だったんだなと空笑いしてしまった。
ちなみに屋台潰しを目の当たりにするのはこれで6件目である。流石に見慣れた…というかもうどうしようもないと諦めたと言った方が正しいのかもしれない。
「やっぱり払います！払いますから！！」
風紀委員に泣きながら縋る店主を見てツナは慌てて私の掌の上にショバ代を乗せた。しっかりとショバ代の請求通りあるか確認して、恭弥さんに差し出す。恭弥さんは綾から手を離し受け取った。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
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西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
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夜野兎(プロフ) - あーさん» まじですか笑笑。なんとなくで思いついたものを詰め込んでみたらこうなりました！！コメントありがとうございます！！ (2017年11月23日 15時) (
レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
あー - 表紙絵がうけますwww (2017年11月23日 10時) (レス) id: 39cc4c9138 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - にゃーさんさん» ありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2017年11月12日 9時) (レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
にゃーさん - 面白いです。
更新頑張ってください。 (2017年11月12日 1時) (携帯から) (レス) id: bef68917c1 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - 扇華→さん» コメントありがとうございます！！頑張って更新したいと思います！！ (2017年11月9日 8時) (レス) id: e61c8df72f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜野兎 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2017年11月9日 0時
