【薄桜鬼SSL】桜下偃月記 弐

六十一話 不知火 匡 ページ21

A「原田殿...すまない...」

自分を庇ったせいで、原田が

ずぶ濡れになった事を気にしているA。

原田は、「気にしなくていい。」と言うのだが今でもどうすればいいのかと迷っている。

左之「あ〜...確か、俺の知り合いがこの街に住んでいる筈だから、そいつに少し世話になるか...。」

A「ここの街に原田殿の知り合いが？」

左之「あぁ。......ま、少し変わった奴だがな(苦笑)」

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ピンポ〜ン

その者の住む所はアパートだった。一つのドアの前に立ち、ベルを鳴らした。

ガチャ...

？「...ったく、誰だよ。俺様の眠りを妨げるのはよ...」

左之「悪かったな。妨げちまってよ(苦笑)」

？「あぁ”？誰かと思えば原田じゃねぇか。
何でお前がこの街に来てんだ？」

左之「それは、こいつと水族館に遊びに来てたからな。」

と、Aに目線を向ける原田。話している相手もAに目を向ける。

？「そいつ、確か転校生だよな？何でオメェと一緒に居るんだよ。」

左之「そりゃ、俺が世話しているからだな。」

？「...は？って事は何か？同じ屋根の下で寝ている...って事か？」

左之「そういう事だ。」

A「原田...先生。この方は？」

左之「あぁ。紹介がまだだったな。こいつは“不知火 匡”ってんだ。生徒会長の
“風間 千景”と、一緒につるんで居る奴だ。」

不知火「確か、オメェは“龍崎 A”だったな。俺様の事、覚えとけよ？」

A「は、はぁ...(生徒と先生が敬語...で話していないのだが、いいのだろうか？)」

不知火「で？何の用なんだ？原田。」

左之「実はな、今さっき水族館に行ってたんだ。で、イルカショーの時に水がこいつに掛かろうとしたから俺が庇ったんだけどよ、この通り、ずぶ濡れになっちまったから少し服とか貸しちゃくれねぇか？」

不知火「そういう事か。良いぜ...ただし。」

左之「『ただし』？」

不知火「今度、うめぇ酒を一緒に呑んで貰うぜ？(ニヤッ)」

左之「はぁ......分かったよ。」

不知火「楽しみにしているからな？」

左之「あぁ...約束だ。」

不知火「んじゃ、おめぇはさっさとシャワーを浴びて来い！！その間に俺様は服を適応に選んでおくぜ。」

左之「わりぃな。」

A「...(仲がいいのだな...)」

と、こうして原田は取り敢えず、風邪になる事は避けれたのであった。

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